最安価格帯でエアコンを買いたい場合のお得な選び方

こだわりないけどできるだけ安くエアコンを設置したい方へ向けてお得なエアコンの選び方をお伝えします。

今回は最安価格帯なので最も小さいサイズである6畳用で比較しますが、考え方は14畳等の大型でも通用します。

正直最安価格帯で比較すると各社最も安いモデルとなり、機能面でほぼ差はでてこないので、能力面及び各社の独自機能で自身の使用方法に合ったものを選んでいくことになります。

最もやってはいけない行為が、事前に調べずに家電量販的に行き、最安値エアコンを購入する、もしくは店員が勧める商品を購入することです。

最安価格帯のエアコンはどのメーカーも似たり寄ったりであるが、だからこそ小さな違いが大きな差となって後々に影響する。各社の特徴を簡単に理解しておくだけで、後悔のない買い物ができる。

この記事では、最大手であるパナソニック、ダイキン、三菱電機、日立、富士通の5社を比較する。

この5社を選んだ理由は、以下のとおり国内売上8割をこの5社が独占しているためです。

出所:https://www.ee-ties.com/magazine/54353/

では早速各社最安値グレードの性能を比較しましょう。

パナソニック Fシリーズ

出所:https://panasonic.jp/housing-aircon/24F.html

至ってシンプルなエアコンです。冷暖房以外の付加機能は熱交換器を加熱で内部クリーンすることだけのようです。

唯一の欠点は、送風機能がないことですね。送風機能を重視する方にとっては、少し不便かもしれません。

はっきりと客観的なデータがあるわけではないですが、壊れにくいメーカーとしてよく1位になるのがパナソニックなので耐久性を重視するならばお勧めです。

ダイキン Eシリーズ

出所:https://www.ac.daikin.co.jp/roomaircon/products/e_series/spec#shiyou

最安値モデルで比較すると圧倒的にダイキンは優れています。同じ価格なら間違いなくダイキンを選ぶべきだと思います。

ダイキンのメリットは、スイングコンプレッサーとタフネスな室外機になります。エアコンの性能や耐久性は室外機で決まると言っても過言ではないくらい、室内機よりも室外機が重要になります。ダイキンは安いモデルでも上位グレード同様の技術が使われており、明らかに性能が良く、長持ちします。エアコン業者の方、どなたに聞いても、同じくダイキンが良いと言いますので、間違いないと思います。

スイングコンプレッサーはダイキン独自の技術であり、コンプレッサー部分はエアコンの心臓部分にあたるので最も重要なパーツです。また、最もよく故障しやすい箇所ではありますが、ダイキンのエアコンはここが頑丈なので、コスパが良いというわけです。

もちろんですが、ダイキンはすべてのモデルにおいて他社より価格が高めです。多少高くても性能重視の方にはお勧めです。特にストリーマ機能はダイキン独自のもので、例え最安モデルでも搭載されているのが最大のメリットです。ストリーマ放電により、空気中のダニやカビ、匂いなどを分解してくれるものとなっています。冷房や除湿運転後にストリーマ放電することで、カビの繁殖などを抑えることができます。

三菱電機 霧ヶ峰GEシリーズ

出所:https://www.mitsubishielectric.co.jp/home/kirigamine/product/2024_ge/index.html

正直突出した機能はないですね。最大のメリットは、手前のパーツを簡単に取り外せて奥の方まで掃除できることと、すべて国産のため、壊れにくいところでしょうか。

エアコンは特に冷房を使用していると数週間で内部がかびてしまいます。こまめなメンテナンスが必要不可欠なわけですが、他社はパーツを取るのも一苦労なんです。その点三菱霧ヶ峰は簡単に取り外せるので、掃除がしやすいです。

日立 白くまくんD(AJ)シリーズ

出所:https://kadenfan.hitachi.co.jp/raj/lineup/ajseries_aj_m/

こちらも特に突出すべき特徴のないエアコンとなります。

冷房後に内部クリーンをしてくれることでカビが生えにくくなるくらいでしょうか。コンパクト設計なので、狭い場所に設置したい場合は良いかもしれません。

富士通 Cシリーズ

出所:https://www.fujitsu-general.com/jp/products/aircon/2024/lineup/nocria-c/asc224r.html

これと言って大きな特徴はありませんが、富士通は、熱交換器のカビ予防に「熱交換器に溜まった水ごと加熱して除菌する」方法を取っています。この方式は富士通が特許を取っているため、他社は真似できませんし、業界初で行っているので、熱交換器の除菌については能力の高いエアコンになります。

なお、このグレードでは搭載しておりませんが、

出所:https://www.fujitsu-general.com/jp/r-and-d/index.html

今ではどのメーカーでも当たり前に搭載しているフィルター自動清掃技術も富士通が特許を取っております。世界で初めて製品化しているということなので、技術力の高さがうかがえます。

まとめ

以上各社の特徴をまとめました。

改めて比較してみましたが、最安値モデルはどの会社もほぼ最小限の機能に絞って製造しているので、大きな違いはありませんでした。

そうなると、選ぶポイントは、価格、エアコンの最大能力、独自の機能の総合点で判断していくしかないでしょう。

まず最も重要な価格についてですが、2024/7/17のエアコンの販売価格を安い順に並べると

予想通りの結果ですが、ダイキンは1万円程度高くなっています。また三菱も残り3社に比べると少し高めの印象です。

価格で見るならパナソニック、日立、富士通のいずれかがお勧めです。

次に最低・最大出力を見てみます。各社以下のとおりです。

          冷房     暖房

パナソニック    0.5~2.8   0.4~3.9

ダイキン      0.6~2.8   0.7~3.9

三菱        0.8~2.8   0.8~3.9

日立        0.3~2.8   0.2~3.9

富士通       0.8~2.8   0.8~4.1

最大能力は冷暖房両方ともほぼ同じですね。富士通の最大暖房能力だけが他社を超えています。

例えばパナソニックの8畳用ですと

出所:https://panasonic.jp/housing-aircon/24F.html

暖房能力が0.4~4.1なので、富士通の暖房最大能力は他社の8畳用と同等と言えます。裏を返せば、8畳の部屋に富士通の6畳用のエアコンを入れれば少なくとも暖房能力は8畳に対応できるということですね。

最大能力はほぼ足並み揃えておりますが、最低能力は各社随分開きがあります。

最低能力を簡単に説明すると、より弱い弱運転ができるか否かということです。

もし最低能力が非常に高いエアコンがあるとすると、車に例えると、10メートル先に目的地があるときに、アクセル踏んだ時の最低速度が高すぎて、一瞬で目的地の10メートル先を通過するイメージです。冷房なら、設定温度に近づいた時などに過剰に冷やした後で運転をとめて、室温を設定温度まで上昇させるイメージです。つまり無駄な運転が多くなること、過剰に冷やしたり、運転とめて室温を上げたりするので、快適性が落ちるということです。

最低能力が低ければきめ細かい風の量などで、細かい温度調整ができます。快適性も上がりますし、無駄な運転が減るので省エネにもなります。

結論:エアコンは最低能力がなるべく低く、最高能力ができるだけ高いものが理想

今回一番良いと思われるのは、日立になりますね。

断トツで最低能力が低いので、よりきめ細かい運転が期待できます。次点は、パナソニックですね。逆に最低能力にこだわるなら、三菱と富士通は結構高めになっているのでお勧めできないです。

もちろん暖房の最高能力に重きを置くなら富士通一択になります。

最後は独自の機能ですが、人によって求めるものが違うので、一概に言えないですが、一般的に機能面で優劣をつけるなら圧倒的にダイキンのエアコン性能が高いです。抜きんでています。

ストリーマとスイングコンプレッサーの性能が高すぎです。エアコンは長期で使うと大抵コンプレッサーが故障するのですが、スイングコンプレッサーは本当に壊れにくいと良く聞きます。つまりダイキンのエアコンは耐久性が高いということですね、買い替えの頻度を減らせるので、お得になると思います。

ストリーマも言うまでもなく高機能なものです。他社なら上位エアコンにしかついていないようなものをダイキンは廉価モデルでも使用しているのでコスパが良いです。

結論:どのメーカーのエアコンが良いのか?

何に重きを置くのかによって答えが変わってきますが、長年エアコンを見てきた私が選ぶなら間違いなくダイキンを選びます。

まず価格面では1万円程度上がりますが、10年使うと考えても年間1000円程度の違いになります。実際は、他社と比べて壊れにくいので、平均的に長く使えれば、この1万円分を取り戻せます。

最大能力や最低能力の性能については、丁度中間くらいの性能です。出力能力に重きを置くなら、日立や富士通になりますが、狭い範囲での優劣なので、私はそこまで気にしないです。

何よりも独自機能の性能の高さが決めてになります。

ストリーマがあれば、室内のカビや匂い、細かい埃なども分解して綺麗にしてくれますし、スイングコンプレッサーでより長持ち、より省エネに運転できるので非常にお買い得だと思います。

(補足情報)ダイキンは上位グレードになると他社に比べ圧倒的に価格が高いです。またダイキンの客層は裕福な人が多い印象があり、上位グレードで十分に利益を得ているので、廉価版では、あまり利益を求めていない印象です。とはいっても、ダイキンのブランド価値維持のために、廉価モデルでもしっかり性能を担保する必要があるため、廉価モデルでは安い割に性能が高いというお得な状況が続いているのだと思います。

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