一条工務店ハグミ―(Hugme)を徹底解説~本当にコスパ良いか検証~

出所:https://www.ichijo.co.jp/lineup/hugme/hugme2402/

本記事では、ハグミ―について重要な点を分かりやすく解説します。

多分ほとんどの方が、ハグミ―の安さに惹かれ、詳細を知りたいと思っているのでしょうが、ハグミ―は施主を選びます。むしろ色々な条件が合わなく、ハグミ―を断念した方が多数いらっしゃいます。

まずハグミ―は完全な規格住宅であり、基本的に決められた間取り、仕様で家を建てることになります。ほぼ建売に近いと思ってもらったほうが良いかもしれません。

上記に間取りの一例を掲載しましたが、一条工務店が予め100の間取りプランを用意していて、その中から選ぶ形になっております。

最初は100もプランあるなら余裕と考えてしまいますが、実際は東西向き、南向き、北向きのそれぞれで30程度しかプランがなく、そのうち10プランは平屋ですから、建てる方面が決まれば、選べるプランは2階建てなら20通り、平屋なら10通り程度しかなく、気に入った間取りがあるかは確率がかなり低くなります。

選択できるプランが見つかれば、担当営業と数回の打合せをしてすべて決めていきます。

ハグミ―は30坪で税込み1639万円が最低金額となっており、何もオプションをつけなければ、工事着工にかかる費用や付帯工事費用などが300万円程度加算され、1900万円台、つまり2000万円以内で建てることができます。

ローコスト+300万円程度の金額だというのが私の感覚ですが、ローコストとの違いは以下の点です。

・高気密高断熱である(Ua値0.5程度、c値1以下)

・タイル外壁である

・第一種の全館24時間換気システムあり(ロスガード90)

・ペアの樹脂サッシが標準

・耐震等級3より上の超高耐震住宅

・追い炊き不要の真空断熱保温浴槽

・10年目と20年目の無償シロアリ防止工事付

主な違いを列挙しました。300万円程度追加で支払うだけで、これだけの仕様の違いが出てくるならハグミ―の方がお得だとほとんどの人が考えると思います。

正直他社で同様の仕様をお願いすれば2300万円程度はすると思います。

ハグミーが他社の高性能住宅よりも安く建てられる理由は、完全な規格住宅であり、一条工務店がほぼすべてのものを自社生産しており、コストを抑えているためです。

さらにハグミ―には、他社と比べて破格のオプションが容易されております。

・30坪で全館床暖房 66万円程度

・10キロワット以上の太陽光パネルと蓄電池が230万円程度

他社なら両者合わせて500万円程度する豪華設備が300万円程度で追加できます。

他にも山ほどオプションはありますが、最もお得なオプションであるこの両者をつけて2300万円程度でハグミ―を建てるのが最もお得だと思います。

ここからは、ハグミ―がどれくらいお得なのかをローコスト住宅と比較して解説しましょう。

ローコスト住宅にも色々ありますが、安いところで建てれば30坪で1500万円程度となります。

比べてみると、全館床暖房、太陽光・蓄電池付のハグミ―は、ローコスト住宅より800万円程度価格が高いと考えられます。

ではローコストとハグミ―の違い及びその差額を考えてみましょう。

1.水回り4点設備のグレードが高い→差額100万円

一条工務店の水回り設備はトイレ以外はすべて自社生産しています。他社に比べ、安く高性能な設備を導入することができます。ローコスト住宅は基本、設備メーカーの最安値の設備を導入していますが、一条工務店の設備は、各設備メーカーの標準グレード並みかそれ以上の性能を兼ねそろえています。

2.高気密高断熱→差額100万円

ハグミ―は一条工務店の商品の中では断熱性能が劣りますが、他社のローコストメーカーと比べれば圧倒的に高断熱住宅です。実際断熱等級6レベルはありますので、大手ハウスメーカーの標準性能程度はあります。ローコストの最安値クラスになると断熱等級4となりますので、もしグレードを4から6に上げようと思えば、施工時に100万円程度の差額は必要になります。

3.外壁が全面タイル→差額150万円

ローコスト住宅の外壁は基本安物のサイディングを使用しておりますが、ハグミ―は全面タイルです。ローコストで全面タイルは絶対ないですので、オプションで依頼すると150万円はかかります。

4.第一種換気ロスガード90の設置→差額100万円

ローコスト住宅の換気は基本第三種換気というもので、単純にトイレやお風呂などの換気扇から排気し、リビングや寝室などに通気口を作って吸気する方式です。数万円の設備となりますが、ハグミ―では、家じゅうにダクトを設置して、ロスガード90という機械を用いて、排気と吸気を同時に行います。熱交換型換気といって、排気する空気の熱を保持して外から入ってきた空気に熱を併せて室内に戻します。90%の熱を保持したまま空気交換ができます。つまり、室温20度、外気温0度の時に、ローコストの換気だと、20度の空気を捨てて、0度の空気を取り入れることになりますが、ロスガード90ならば20度の空気を捨てても、90%の熱を保持しているので18度の空気として室内に新鮮な空気を戻します。この設備は基本高性能な家にしか設置されておりません。

5.耐震等級3の2倍性能→差額200万円

ローコスト住宅は耐震等級2のところがほとんどです。耐震等級を上げることは、かなりの技術も必要となりますし、そもそもがローコスト住宅で耐震等級を変えるとなると、規格そのものを変える必要があり不可能です。つまり注文住宅の形で対応となるため、軽く差額200万円は覚悟する必要があります。地震大国の日本において、いつ南海トラフや首都直下型地震、それに相当する大地震がくるか分かりませんし、命に関わる問題なので、耐震性能は最重要項目です。

6.樹脂ペアガラスの窓→50万円

ローコスト住宅は基本アルミ樹脂複合のペアガラスの窓となります。全室樹脂サッシのオプションは結構高いですが、最近は断熱の重要性がかなり認識されるようになっており、ほぼ必需品です。

7.全館床暖房→200万円

ローコスト住宅に追加で全館床暖房をつけるとなると、これくらいの費用はします。リビング8畳程度のスペースでも50万円程度かかるので妥当だと思います。一条工務店のハグミーがオプションで1坪22000円程度で設置できることがいかにお得か痛感します。

8.10キロワットの太陽光パネルと7キロワットの蓄電池→350万円

ハグミ―なら220万円程度で設置できるのでいかに安いかが分かります。電気代が高騰している時代に太陽光は絶対につけたほうが良いと思います。蓄電池も長い目で見ればお得だと思います。

さて、大きく8つの違いを説明しましたが、もしローコスト住宅をハグミ―並みの住宅にしようと思うと、8つの差額を払わないといけないですが、総額が1250万円になります。つまり、例え1500万円で安くローコスト住宅を建てたとしても、2750万円になってしまうということです。ハグミ―なら同様の家を2300万円で建てられますので、この時点でハグミ―は450万円もお得と考えられます。

この差額がすべてだと思いますが、ハグミ―は高性能住宅かつ、必要な設備や性能をすべてバランスよく兼ねそろえて、450万円相当も安く建てられるので、大人気なのだと思います。確かにローコスト住宅と比べると見た目高くなりますが、しっかり中身の違いを見ていけば、コスパ最強ということが分かりました。

最後に補足で説明しておきますが、価格だけで比較するなら間違いなくローコスト住宅を選ぶべきです。高性能住宅がほしいと考えており、太陽光や床暖房などの設備にもこだわりたい方にとっては、他社と比べ、ハグミ―は高性能住宅としては安いということになります。

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