お得に建売住宅を買いたいならば、最後の1棟を狙え!

最もお得に新築を購入したいのならば、間違いなく売れ残りの建売住宅を狙うことです。びっくりするような価格で買えることも珍しくありません。特に地元工務店の建売ではなく、大手ハウスメーカーやパワービルダーの建売がねらい目です。

本記事では、建売住宅がなぜ安いのか、また売れ残った最後の1棟の建売がなぜ破格になるのかを説明します。

なぜ住宅会社は建売住宅を販売するのか

結論利益を出しやすいからです。通常の注文住宅の場合、お客さんと土地探しから始めて、土地が決まったら、その土地に合う住宅を再度お客さんと考えていきます。この過程でかなりの時間がかかりますし、土地の契約から、建物の仕様の決定など、とにかく手間と時間がかかります。もちろん、そのために多くの従業員が動き、人員が必要となります。もちろん注文住宅の方が高額になるので1棟当たりの利益は大きく、会社としてもうまみがあるのですが、年間で売れる棟数はどうしても少なくなります。大手のハウスメーカーなどで独自の技術などを多数持っていて、他社には真似できない住宅性能などを実現できれば、その会社で建てたいお客さんが増えるので、注文住宅でも多数の棟数を建てられ利益も確保できますが、ローコストのハウスメーカーや特段オリジナルの技術などもないパワービルダーの会社などは、注文で建てるとなっても他社と変わらない住宅を建てることになるので、打合せなどをして時間をかけて家を建てるメリットがないです。お客さんも他社と変わらないようなありきたりの住宅をわざわざ注文で建てようとはしないです。住宅性能等のオリジナルで戦うことができない会社は価格で勝負となります。まずは、規格住宅プランを複数用意して、人気エリアで土地を探します。元々畑だった土地などを安値で買い、6区画などに土地を分けて、同じ規格の家を6棟建てるわけです。同じ大きさの土地に同じ家を6つ建てるとなれば、土地の契約から、建物の仕様の決定、部材や設備などもすべて同じものを発注すればいいので、同じ作業をまとめて6棟分行えることになり、非常に効率的です。しかも大工さんも、いつも建てている規格仕様の家ならば慣れているので短時間でできます。すべてが効率が良いのです。結果、原価を抑えて建てることができるので、安く販売することができます。つまり、薄利多売で利益が見込めるため、建売住宅は販売されます。

建売住宅販売までの流れ

建売販売会社はまずは大型の割安な土地を人気エリア内で探します。その後は以下の流れで販売まで続きます。

1.土地の買い上げ

売り出されている大型の土地を価格交渉で購入したり、地主を交渉して土地を売ってもらったりして安く土地を仕入れます。個人が購入するとなると、間に不動産業者が入り取引になるため仲介手数料が発生しますし、狭い土地だと坪単価が高くなるため、割高で土地を仕入れることになりますが、大手のハウスメーカーなどは、手数料なしで自身が契約できるので、仲介手数料不要で、大規模な土地を一気に買い上げるので、売主に値引き交渉を持ち掛け安く購入できます。売主も大規模な土地を6つなどに区分けして、個人6人に対して販売するとなると販売完了までにかなりの時間がかかりますし、売主も売買に仲介業者に頼む際に6回仲介手数料を払うことになるため、手数料のかからない建売業者に一気に買ってもらえるなら値引きをしても割が良いと思うわけです。

2.土地の造成及び区分け

買い上げた土地を専門業者などに依頼し、造成していきます。家が建てられるように地盤改良したり、主要道路に続く専用の道路を各区画の面する部分に作ったりと、造成と区分けを進めます。

3.建物の建設

各区画に原則同じ仕様の規格住宅を建設します。地元の業者などに依頼をして安値で建ててもらいます。建てる側も注文住宅と異なり、建設時に施主がいないので、気遣うことなく、急ぎで建てていきます。施主がくると思うと、1つ1つの作業を丁寧にしなければならなくなりますが、施主がいなければ気にすることなく作業ができるので効率が良いようです。材料も全建売を一括で発注し、納品先もすべて同じ区画なので非常に効率よく材料費を調達できます。キッチンなどもまとめて6台とか発注するとなれば、値引き交渉もしやすくなるので、すべてが安く済みます。

4.建築途中からHPやチラシなどを通じて販売開始

すぐに売らなければ、土地や建物の固定資産税をすべて負担しなければならないですし、建物は劣化していきますので、急いで販売します。もともと人気エリアの土地を選んで建売を販売するので、チラシなどで宣伝して、1000円などのクオカードをつければ、結構な数のお客さんが見学に来て、何棟かはすぐに売れます。もちろん最初は少し強気な価格で売るので、最初に売れた家は結構な利益率になります。

なぜ建売住宅はお得なのか

既に説明をしておりますが、以下の点から原価を下げております。

・大規模な土地を一括で安く買いあげることで、1棟当たりの土地を安くできる。

・同一の分譲地に同一の規格化住宅をまとめて建築することで、部材や設備を大量発注することがで き、1棟当たりの原価を下げることができる。

・できるだけシンプルかつ同一の規格にすることで、大工の負担が減ること、同じ家を何度も建てることで効率が良くなり、1棟を建築する大工の人数と時間を短縮することで人件費を削減できる。

・同一分譲地で一気に建築するため、近隣住民への配慮や付近の安全確保のための警備に係る人件費等を削減でき、工事中の仮設ハウスなども1箇所で統一できるため工事費用を削減できる。

・お客さんと土地探しから家の仕様決定等を何度も数か月かけてやりとりする注文住宅と異なり、販売までお客さんとのやりとりが不要なため、人件費を削減できる。

売れ残った最後の1棟の建売が破格になる理由

・結構な確率で最後の1棟が残ることがあります。というよりも出だしで、条件の良い立地や価格が安い建売は売れていくのですが、北向きで日当たりが悪いなどの条件が悪い建売や逆に日当たりが良いなどで条件の良い建売は価格を高く設定しているため売れ残る例が多いです。残り数棟になってくると、売る側も数棟のために、宣伝をしたり案内のために毎回分譲地に赴く手間等がかかってきて効率が悪くなります。また、完売させれば、次の分譲地の計画等に進めるため、早く売り切ってしまいたいと考えます。実は、1つの分譲地で6棟など販売して、残り2棟になった時点で、既に4棟が売れていれば、そこからの利益が結構貯まっています。建売は売出時点では、結構な強気価格にしていることが多く、それでもお金に余裕がある人やその立地で住宅を探していた人は売り切れる前に買っていくので、かなり利益の乗った状態で売れていきます。つまり残り2棟などになった時点で、取るべき利益はほとんど回収できているため、残り2棟は値下げしてでも早く売ってしまいたいと思うわけです。そこで、見学したらQUOカード5000円とか、100万円値引きとかのサービスをつけて、早く売ってしまおうと考えてきます。価格が下がると、売れる可能性が高まり、1棟が売れて最後の1棟となります。販売側としては、この1棟のために広告を作ったり、内見案内したり、室内のメンテのためにわざわざ訪問したりとかなりの人件費がかかるわけです。他の建売で十分に利益を得ている場合がほとんどなので、最後の一棟は驚くくらいに値下げをして秒で売ってしまおうとするケースが多々あります。特に大手ハウスメーカーの場合は、売れ残り物件が長く市場に出ることで、「〇〇社の物件は人気がない」などとネガティブにとらえられることを嫌うため、値下げして売ってしまおうとします。販売数で勝負するパワービルダーにとっては、できるだけ多くの分譲地を計画して年間棟数を伸ばそうとしますので、最後の1棟に時間をかけることを嫌います。結局多くのハウスメーカーやパワービルダーの建売が最後1棟売れ残った場合、破格になるわけです。

お得な建売住宅の買い方

お得な建売住宅の買い方はただ1つです。希望分譲地の売れ残り、特に最後の1棟を狙うことです。実は、最後の1棟を手に入れることは結構難しかったりします。夕方のスーパーの総菜売り場のようにお目当ての物件が値下げするのを日々待っている人たちが一定数います。最後の1棟が大幅値下げした瞬間に飛びつくことが想定できます。では、確実に最後の1棟をお得に手に入れる方法を伝授します。

1.希望エリアの分譲の建売を見つけたら、日々チェックを入れておく。またできるだけ早めに建売の内見をしておき、不動産会社の担当営業者に購入を希望しているが、価格面で厳しいことを伝えておく。

2.すぐに購入手続きができるように住宅ローンの仮審査を3社取っておく。

3.日々建売の販売状況を見ておき、最後の1棟になった時点で、再度担当営業者に問い合わせて、購入を検討していて、価格の相談等をしたいと伝える。

4.訪問時に既に申込が入っている、もしくは申込を検討している方が複数いるということなら、それ以上の値引きは難しいので最終価格で購入手続きを進める。万が一先に購入手続きを進めている人がいても、事前審査を通しておけば、先に購入希望を出した事前審査なしよりも優先されることが多いので有利。

5.もし訪問時に購入希望者がまだいない状況なら価格が下がれば買うことを前提に値引き交渉を入れる。この際に事前審査は通っているため、十分に買える状況であることをアピールする。

販売側も、最後の1棟に時間をかけることは無駄だと分かっているため、最速で売ってしまおうとします。この時点では、買う側はかなり有利な立場に立てるので、できるだけ値引き交渉をして購入をしよう。

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