住宅会社へ見学に行くときの注意点

営業を断るのが苦手な方は、安易にクオカードなどに釣られて住宅見学に行くことだけは避けたほうが無難です。多くの人が住宅購入で失敗する原因は大きく2つあり、事前の勉強不足と最初に見学した住宅会社を誤ることです。

前者は、ほとんどの方が該当しますが、最近はYoutubeなどでも学ぶ機会が増え、改善してきています。問題は後者で、求める住宅とかけ離れた住宅会社に最初に訪問してしまうと後が大変になります。

よくある最初の失敗が、あまり深く考えずに、QUOカード10000円などのキャンペーンに釣られて住宅会社を訪問することです。

他のショールーム見学でQUOカード500円などと違い住宅会社の特典は10000円などと桁違いのことも多く、ついつい釣られてしまう気持ちは分かります。

しかしながら、特に初めて訪問する住宅会社は慎重に決めることをお勧めします。正直、いざ住宅を買うとなれば、何千万円というお金が動くことになり、数万円はほぼ意味をなさない金額となります。

私の知り合いにも、深く考えずに、特典目当てで住宅会社を訪問し、営業の方に勧められるがままに契約をして、後悔をして、別の住宅会社で建てたいと思い、契約を解除したら50万円とられたという話もあります。

最初の頃は、どこの住宅会社も大差ないと思われるかもしれませんが、知れば知るほど住宅会社ごとに全く違います。

住宅を購入する方は、この初期段階の素人の時に出会う営業の方から非常に多くの影響を受けます。例えばハイブランドの住宅会社に行けば、その会社でしか買えないようなカッコいい外壁や設備を見ることになり、そのような住宅が基準となるため、無理をしてローンを組むことになる可能性があります。

また、ローコストの規格住宅に強い会社に行くと、コスト重視になり、購入後に、理想の家とかけ離れた住宅に住むことになり、あと数百万円払ってでも、満足のいく家に住みたかったと後悔する方も大勢います。

最も後悔が多いのが、性能の低い家を購入した場合です。

賃貸に住んでいる人が新築に憧れる時って、大抵広い家に住みたいとか、キッチンなどの設備に憧れるとか、見た目が可愛い、カッコいい家に憧れるとかの場合が多いです。実際ローコストメーカーや建売専門のメーカーって家の性能は最低限にして、とにかく見た目広く見せることや、設備を豪華に見せることや見た目のカッコよさ等にこだわります。彼らもかなり調査をしていて、一般の素人購入者は第一印象で広さや設備や見た目の良さを重視して、購入を決めることを良く知っています。実際多くの購入者は、住宅の性能のことなどほとんど理解せずに、第一印象で決めて購入します。

不思議なもので、買った後で、家について学び、家の性能の大切さを知って後悔するのです。

すごく面白い傾向があるのですが、性能など目に見えないものを売りにしている住宅会社は、QUOカードのようなものでお客さんを釣ってくることはまれです。大抵キャンペーンを出しているのは、ローコストメーカーです。

なんとなく住宅を探していて、QUOカードに惹かれて、よくわからずに住宅会社に行くと、完全に営業のカモになります。

素人に取ってみれば、目の前に2つの住宅を並べられて、片方が2000万円、もう片方が3000万円といわれても、何が1000万円の違いを発生させているのか多分分からないと思います。

実際は、壁の中に使われる断熱材の厚みや素材、窓の種類、断熱・気密性能、床材や建具などの素材、耐震性能、基礎のつくり、シロアリ対策等々、目には見えない部分にかかる費用って相当なものなのです。

例えば購入時に1000万円の違いが生じても、断熱・気密性能の違いから年間10万円程度の光熱費の差が出れば、50年で500万円の違いになります。さらに外壁や屋根材なども見た目が同じでも高耐久の素材になれば、メンテの周期が全く変わってきます。ローコストだと最安値のものを使うので、10年で塗装が必要になり、10年後とに150万円かかるところが、高性能な家だと高耐久なものを使うので20年ごとの塗装で良くなります。50年で少なくとも300万円程度の差となります。また、シロアリ対策や基礎などの家づくりがしっかりしているとシロアリの被害や雨漏りの被害から家を守ることができます。万が一これらの被害に遭うと数百万円の修繕費用がかかることになります。また、床材や建具なども安物を使うと20年程度でだめになり、交換が必要になります。床材は、すべて剥がす必要があるため、手間も費用も相当なものになり、家じゅうをやるとなると100万円程度は必要になります。その他細かいところですが、高価格帯の家は、キッチンのカップボードを始めとする家の収納が始めから設計されておりますが、ローコストは大抵ついていないです。キッチンカップボードだけで50万円はしますし、その他収納も後付けで買うと、数十万円は必要になります。さらに後付け設置だと、収納と壁の間に隙間ができ、地震の時倒壊の危険もありますし、普段も隙間に埃がたまり、衛生的にも良くないです。

大きく差が出るのが、光熱費と屋根や外壁の塗装費用ですが、その他も含めると将来的に1000万円以上はかかる費用に違いが出てきます。

これらを知っていくと、例え購入時に1000万円高くても、将来的な費用の削減で取り戻せるし、快適な生活ができるし、将来的に売却する時も高性能な家の方が高く売れるので、もし、しっかり知識をつけて選べるなら3000万円の家を選ぶ人が多数だと思います。

もし、これらの知識がなければ、2000万円の家を選ぶ人が多数でしょう。私も知識がないころは、同じような家なのに、デザインの違いやメーカーのブランドだけで1000万円も違うのはぼったくりだと思っておりましたが、知れば知るほど、逆に性能をないがしろにして、建てるローコストの方がぼったくりだと思うようになりました。

是非住宅会社に行くときはQUOカード等に惑わされずに、事前にしっかり調べたうえで、自分が求める住宅を提供している住宅会社に行って話を聞いてみてください。

間違ってもQUOカードに釣られて、ローコストの住宅会社を訪問し、安さにひかれて、安い家を買って後で後悔しないようにしてください。

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