【実話】住宅購入で不動産業者に騙された話

今回は、私が中古住宅探しを始めた初期の頃に経験した悲惨な話をしたいと思います。

当時はまだ住宅の知識もなく、中古住宅は新築より安くてお得。築古はリフォームが必要で、欠陥住宅も怖いので、なるべく築浅の信頼できる大手ハウスメーカー施工の住宅なら間違いないという安易な考えで物件を探しておりました。

なのでスーモなどの情報サイトで築10年以内という条件で大手ハウスメーカー施工の住宅を探していたら、ある程度割安な物件を見つけたのです。最大手であるDハウスの軽量鉄骨住宅です。

築年数は7年、土地も建物も十分な広さがあり、価格も2700万円と、新築注文住宅なら当時4500万円はする状況だったので、築7年で2000万円近くも下がっていると勝手な解釈をして、お得だと思いこんで急いで不動産業者に問い合わせをしました。

不動産屋は即座に返事をくれ、早速に内見をすることになりました。居住中だったので、売主様ご同席のもと内見を実施しました。

当日は売主様と不動産業者の営業2名が案内をしてくれ、懇切丁寧に対応いただきました。

感想としては、その時の新築に比べるとひと昔前の雰囲気で、それなりに劣化していることでした。第一印象は、築7年にしては傷んでいるなと思ったことです。この点も確認すると、人が住んでいれば傷むのは当然、但し大手ハウスメーカーの軽量鉄骨ならば家自体は100年でも住める代物で、内装の劣化は数十万円かければ新築同様に再生できる。それよりも価格が大幅に安くなっているので新築より断然お得ということでした。そもそもが、同じ物件を新築で買えば4500万円程度するので、これを逃したら二度と手に入らないくらいの一点ものだということでした。

また、すぐに決めてもらえるなら100万円の値引きを特別にしていただけること、他にも検討している方が2名いて、数日以内には決まる可能性があることを伝えられました。

明らかにお得な物件で、急ぐかつ値引きとなれば、すぐに申し込むしかないと判断し、買付証明書を提出しました。

問題はここからです。本能的にか、やたらと売主も不動産業者も契約締結に向けて焦っているようで、何かおかしいと思いました。そもそも相場より安い物件なら、他にも買い手がいるので値引きの必要はないですし、急がなくても良いはずです。

何か隠しているかもと冷静になり、色々と調べ始めました。現在は非常に便利な時代になっており、グーグルマップで現在の様子だけでなく、過去の様子も履歴として調べることができるのです。たまたま見ていたら、丁度販売している時の様子が映っていました。衝撃の事実ですが、実は注文住宅ではなく建売住宅として販売されていたようです。価格の看板も映っていて、2780万円と表示されておりました。中古で2700万円で売っているので、築7年にして80万円しか値下げしていなかったわけです。というのも実際の成約価格は分かりません。値引き交渉していれば、2700万円より低かったのかもしれないです。さらに驚きなのが、築7年の家が8年前のグーグルマップに映っていたのです。

大急ぎで、不動産業者に聞いたところ、建売か注文かは聞かれていないので伝えなかった。新築で4500万円すると伝えたのは、再建築した場合の想定なので、7年で新築価格は急騰していること、建売は一般的に500万円程度安くできること、そもそも売れ残った建売なので、売り出し価格から随分価格を下げていることが分かりました。

最後に築年数より以前に家があったことについて、調べてもらうと、この建売はあまりの不人気に売出から2年経ってやっと売れたとのこと。つまり、築年数とは登記を行った日から計算するようだが、家自体は登記を行う時点ですでに建築から2年経過していたとのこと。実際は、建築時からの築年数で見れば築9年になる。この点も不動産会社に隠していたことを責めると、言う義務はないが、2年も建築時と登記時で乖離することはまれなので、伝えるべきであったと謝罪された。

結論、購入しようと思った家は、Dハウスの建売で住宅設備や仕様も低い水準の家で、新築時も2780万円でも売れ残っていた代物。おまけに建築時からの年数で見れば築9年になる。例え最初の2年は住んでいなかったとしても、常に見学できる状態だったようで、多数の人が入っていたことは事実であるし、何よりも外壁や屋根は築9年の家と同等に劣化する。

つまり、かなり割高な物件を買おうとしていたわけだ。

気を付けないと、不動産業者も売主も物件をできるだけ高く売りたいと考えているので、必要な情報を敢えて言わなかったり、誤解を招くような説明をしてくることが多々ある。買主は大抵素人なので、油断していると簡単に騙される。

住宅購入は慎重に行うべきだと痛感した。

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