一条工務店のハグミ―ファムが最もコスパが良い住宅

ここ数年で住宅価格は3割~5割程度値上げしたと言われています。

出所:https://www.kensetu-bukka.or.jp/business/so-ken/shisu/shisu_shizai/

この表からも分かるとおり2021年頃からウッドショックが始まり、コロナ禍で物価高騰も始まり、人件費から設備費まですべてが急激に値上げしました。

私の周りの物件でも、今まで2600万円程度で建売が売り出されていたエリアで同じグレードの建売が最近は3400万円程度になっているので、この値上げは間違っていないように思います。

今回は、このような値上げの中、最大限に価格を抑え、高性能を実現している一条工務店のハグミ―ファムを紹介します。

ハグミ―やアイスマートなどの主力商品は知名度が高いのですが、ハグミ―ファムは少しマイナーな商品となり知らない方も多いようですので敢えて紹介します。

一条工務店の主力商品であるアイスマートやアイスマイルは、ここ10年急激に販売数を増やしており、性能面で言えば間違いない商品ですが、ここ数年の値上げで価格が上がってしまい、予算が厳しい人にとっては買えない商品となりました。

この過程で一条工務店を諦める方が多発してしまい、そのような状況を打開しようと、一条工務店が2023年に設立45周年記念商品としてローコスト高性能住宅であるハグミ―を販売しました。

ハグミ―は、完全規格住宅で100種類のプランから選んで建てるというものです。仕様などをなるべく最小限にするが、性能を担保するというコンセプトで高性能低価格を実現しました。

しかしながら、高性能といっても、壁の断熱材の厚みが89ミリと、ローコストに近い仕様となっており、決して高断熱住宅とは言えない仕様になっています。

そこで、断熱性能を強化したハグミ―ファムが発売されているわけです。

ハグミ―が壁の断熱材の厚みが89ミリに対して、ハグミ―ファムは140ミリとなっています。これは上位グレードのアイスマイルと同等で、断熱性能はアイスマイルとほぼ同じとなっています。

つまり、価格はハグミ―に近いにも関わらず断熱性能はアイスマイルとほぼ同等なわけです。この時点でコスパが高いことが分かると思います。

これは長年住宅業界に携わってきた私の持論であり、賛否両論あると思いますが、デザインなどの質的なものを考慮せずに、住宅を性能とコスパで考えるならば、ハグミ―ファムに叶うものはいないと思います。

それぐらい低価格で高性能の住宅を実現しているわけです。

では具体的にハグミ―ふぁみの標準仕様がどれくらい素晴らしく、かつ価格が安いのか実例で説明します。ここからは、私が実際に取った見積をもとに説明します。

ここで驚きなのが、ローコスト住宅並みの価格にも関わらず、長期優良住宅、省令準耐火仕様、耐震等級3のさらに上を行く耐震性能を実現していることです。

さらに、外壁がタイルであり、断熱材も大手ハウスメーカーの高断熱仕様と同等かそれ以上ということです。

例えば、ローコスト住宅に長期優良住宅をお願いすれば、プラス50万円はかかると思いますし、耐震性能は3であることも難しく、大抵は2になります。タイル外壁もオプションで100~200万円はかかりますし、高断熱仕様はそもそもローコストでは用意されていない場合がほとんどか、対応していてもオプションで100万円以上かかります。

この時点で、これらがついてローコスト並みの価格であれば、既に数百万円お得と考えられます。

開口部も化け物です。

断熱玄関もオプションで10万円はかかりますし、樹脂サッシトリプルガラス、かつアルゴンガス、ツインLOWEは、普通にオプションで100万円はします。

続いて設備面です。一条工務店の設備は、ほとんどがオリジナル商品で、安く高性能な商品を提供しています。特にシステムバスの出来は最高級で、6時間経過しても1~2度しか水温が下がらない超高断熱浴槽が手に入ります。普通の感覚ではあり得ない断熱性能で、一般的なお風呂は1時間も経過すれば3度くらい水温が下がり追い炊き必須だと思います。6時間経過すれば、ほぼ水風呂状態ですよね。私も宿泊体験で経験しましたが、夜9時にお風呂に入った時41度だった水温が、朝の6時で39度でしたので、少しぬるくはなりましたが、全然気持ちよく入浴できたので驚きました。

さらに標準で第一種換気がついています。

出所:https://www.ichijo.co.jp/technology/element/ventilation/

家中にダクトを這わせて、空気を交換するシステムです。しかも90%熱交換するので、例えば室温20度で外気温0度の寒い日でも外気を18度で取り入れることができるのです。普通換気したら外の0度の冷たい風が入ってきて、部屋が一気に寒くなりますが、ロスガード90は熱交換器の働きで空気は交換するけど、温めなおして部屋に外気を入れるので寒くないのです。温めなおすのも暖房をするわけではなく、単に換気する時に外に出ていく汚れた空気から熱を奪い、入ってくる新鮮な空気にその熱を与えるという単純な作業なので、電気代もほとんどかからないです。一般的にオプションで第一種換気を入れるとなると工事代も込みで100万円近くかかるのでお得な商品です。

給排水設備や電気設備で必要なものはすべて標準でついてきます。

内装や建具は正直、ローコスト住宅と大差ないです。ここらへんは経費削減して販売価格を安くしているのだと思います。

続いて間取りですが、

100プランの中から約35坪(117平米)の少し広めの間取りを選択しました。これだけの広さがあれば、リビング吹き抜けを取り入れても二階にしっかり広めの3部屋確保できますし、一階に和室も確保できます。しかも和室とリビングをつなげれば20畳以上になるので広い空間をつくることができます。

家は、家族での生活スタイルが変わっても使い続けることを想定する必要があります。

つまり、子供が同居している時期は、2階に子供部屋が必要になりますし、老後は2階に上がることが厳しくなっても1階の和室を寝室にできます。両親と同居になっても1階寝室を使用することができますし、これくらいの広さがあれば応用がききます。ローコストの性能が低い住宅で広い空間や吹き抜けを作ると家が寒くなったり、冷暖房費が跳ね上がったりしますが、ハグミ―ファムくらい高性能になると光熱費もあまり上がらず広い空間を冷暖房できます。

続いて見積金額です。

結論、総建築コストは約2600万円です。

ここに床暖房を入れると、約2650万円になります。

一見ローコスト住宅より高く感じると思いますが、全くそんなことはありません。

この中には太陽光10キロと蓄電池7キロも入っています。一般的なローコスト住宅でこれらの設備を導入すると350万円程度はかかると思います。さらに床暖房も一条工務店だから安く追加できるだけで、ローコスト住宅で全館床暖房を希望すれば200~300万円はかかるのです。つまり、これらを差し引けば、2000万円程度になりまさにローコスト住宅と同じくらいの価格になりますが、既に説明したように断熱性能や耐震性能は高性能住宅以上で、タイル外壁や換気システム、高性能システムバスなどの最高設備もついているので、ローコスト住宅より断然お得で、ハウスメーカーなどより高性能なのに安いので、コスパ最強の理由が分かっていただけると思います。

最後に欠点を挙げるとすると、プランが100しかないので、希望の土地に建築できない可能性がある、希望の間取りがない、デザインが希望とおりできないなどの大きな制約があることです。

さらに換気システムなどの設備が大量に使われているので、将来的な光熱費削減や快適性向上は間違いないですが、メンテナンスは一条工務店に頼む必要があり、高くつく可能性があります。

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