「家を買えば幸せになれる」
本気でそう思っていました。
賃貸の更新が近づき、子どもも大きくなり始め、「そろそろ持ち家だよね」という空気。
住宅展示場を回り、資金計画を立て、住宅ローン審査も通過。
——あのときは、後悔する未来なんて1ミリも想像していませんでした。
ですが、住み始めて数ヶ月。
そして1年、2年と経つうちに、じわじわと現実が見えてきました。
この記事では、感情論ではなく、なぜ後悔が起きたのかを構造的に整理します。
① 予算の「上限」で組んだ資金計画は破綻する
住宅購入時、最も大きな誤算はここでした。
✔ 銀行が貸してくれる額 ≠ 余裕をもって返せる額
ローンは問題なく通りました。
むしろ「もっと借りられますよ」と言われたほどです。
しかし実際には、
- 固定資産税
- 火災・地震保険
- 外構追加費用
- エアコン・カーテン・照明
- 修繕積立(将来)
- 給湯器や外壁の更新
など、“契約書に書いていない現実”が次々と発生。
結果、生活防衛費が削られ、
「家のために働いている」感覚が強くなりました。
住宅ローンは生活の一部。主役にしてはいけない。
これが最初の教訓です。
② 間取りの後悔は「想像力の限界」から生まれる
モデルハウスでは完璧に見えました。
広いリビング
開放感のある吹き抜け
おしゃれなアイランドキッチン
ですが、生活が始まると現実が違いました。
- 収納が足りない
- 家事動線が微妙に悪い
- 子どもの荷物が想定の3倍
- コンセント位置が不便
- 冷暖房効率が思ったほど良くない
図面では分からない「暮らしの動き」が甘かったのです。
家は“空間”ではなく“行動の集合体”。
そこまで落とし込んで設計できなかったことが後悔の原因でした。
③ 立地は「昼」ではなく「夜」と「平日」に確認すべきだった
内覧は土日の昼間。
当然、街は穏やか。
しかし住み始めると、
- 朝夕の交通量が多い
- 近隣の生活音が響く
- 風の抜け方が想像以上
- ゴミ出しルールが独特
- 学区の雰囲気が思ったのと違う
住宅は建物よりも「環境」の影響が大きい。
立地の後悔は、住み始めてからしか分からない。
これが非常に厄介でした。
④ 「営業トーク」は間違っていない。でも不完全だった
営業さんは嘘をついていません。
ただし、“都合の悪い未来”は強調されません。
例えば、
- メンテナンス費用のリアルな総額
- 築10年以降の劣化スピード
- 設備交換のタイミング
- 断熱性能と光熱費の関係
聞けば答えてくれます。
でも、こちらが聞かなければ出てきません。
つまり問題は、
「質問力が足りなかった自分」
ここも大きな反省点です。
⑤ SNSと比較して苦しくなった
住み始めてから気づきました。
他人の家がよく見える。
- 最新設備
- 高断熱
- 太陽光+蓄電池
- 全館空調
- ハイグレード外壁
「もう少し頑張れば…」
という思考が後悔を増幅させます。
しかし冷静に考えると、
家はスペック競争ではありません。
暮らしの満足度は設備グレードと比例しない。
この事実に気づくまで時間がかかりました。
それでも家を買ったことを後悔しているか?
正直に言えば、
「もっと賢く買えた」とは思っています。
でも、
- 子どもが走り回れる
- 騒音を気にしなくていい
- 家族の思い出が積み重なる
これは賃貸では得にくかった価値です。
後悔はある。
でも失敗ではない。
マイホーム後悔を防ぐための具体策
もしこれから購入するなら、私はこうします。
- 借入は「上限」ではなく「余裕額」で決める
- 10年後の修繕費まで含めて総額試算する
- 平日夜の立地確認を必ず行う
- 間取りは「1日の行動」を紙に書き出して検証
- SNSは参考にするが比較しない
家は人生最大の買い物。
でも完璧な選択は存在しません。
大切なのは、
「知らなかった後悔」を減らすこと。
まとめ|マイホームは“買って終わり”ではない
家は完成した瞬間がゴールではありません。
そこから暮らしが始まります。
だからこそ、
- 価格だけで決めない
- 見た目だけで決めない
- 営業トークだけで決めない
- 感情だけで決めない
そして何より、
未来の自分に質問すること。
「10年後の私、これで満足してるか?」
この問いを真剣に考えることが、
最大の後悔回避策だと今は思っています。


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