家の暑さ・寒さの原因は間違いなく窓です!そして内窓で解決します!

2-2.支出を減らす方法(節約)

真冬に本当に古い家に行くと、ほぼ屋外と同じ室温になっています。古い家は、壁も屋根も床もほぼ完全無断熱で、窓もアルミサッシの薄い単板ガラスなので、雨風を凌ぐプレハブに近いです。賃貸の安いアパートなどは、新築でも、最低限の断熱性能の家が多数あり、賃貸アパートなどに暮らしている多くの方は、夏は暑く、冬は寒いのが常識だと思います。

実はマイホーム願望が生まれる第一の理由は、広さや自分だけの空間を

求めることで間違いないのですが、その次の主要な理由の1つに、夏は

涼しく、冬は暖かい家に住みたいというものがあります。

実際私も、賃貸時代はずっと思っていました。

断熱性能の低い家だと、冬場にどんなにエアコンをつけても、部屋全体が

暖まらず、電気ストーブやコタツを併用したり、石油ストーブを使ったり

しますよね。寒いのに電気代ばかりかかって最悪だと思います。

なんとなくのイメージで新築建てたら、冬はエアコンなしでも快適に

過ごせるくらい高性能な家に住めると勝手にイメージします。

しかし、例え大手の3000万円くらいする家を建てても、冬寒いことが

ざらにあります。

もちろん賃貸アパートに比べれば格段に暖かくなるのですが、1つ大きな

落とし穴があるんです。それが窓です。

今時の家は、断熱性能を示す時にUa値という値を使います。これは、その家

からどれくらい熱が逃げるのか数値にしたものです。

0に近ければ近いほど、魔法瓶のように家の熱を外に逃がさず保つことができ

ます。ありえないですが、もし0なら、一度20度になった室温は、例え外気温が

マイナス50度とかになっても、エアコンなしで、ずっと20度を保てます。

もし、Ua値が0.87になると、室温をエアコンで20度にしても、夜間外気温0度付近の

日にエアコン消して寝ると、朝方は室温が10度くらいになってしまいます。

これがもし、某超高断熱住宅の一〇工務店の家になるとUa値が0.25位になって、同じ

状況で一晩エアコン消していても、朝方17度くらいをキープします。

つまりエアコン消していても朝方寒くないんですね。

実はUa値0.87は次世代省エネ基準の最低水準で、国が推奨している省エネ基準になります。

多くの住宅メーカーはこの基準をクリアしていれば、高断熱だと主張します。

全く暖かくないのは明白だと思います。

このUa値というのは、家全体からどれくらい熱が逃げているかの平均値なわけですが、

細かいところを抜きにして、大きく次の5つに分類できます。

・壁

・屋根

・床

・窓

・換気

多くの人は表面積が最も大きい壁が一番の原因だと思うようです。

表面積の観点でいうと、圧倒的に壁が大きく、次が屋根・床で、だいぶ小さくなり窓で、最後に換気口です。

しかし、多くの家で最も熱が逃げるのが窓となっております。

なぜか?

ここでは、ざっくりとしたモデルの家を想定しましょう。

壁は全部で150あります。

屋根は60

床も60

窓は20

換気口は0.5

だとします。

そしてそれぞれ1の広さから逃げる熱の量は

壁を1だとすると

屋根0.7

床1.3

窓10

換気口30

ってな感じです。

そして、掛け算します。

壁:150×1=150

屋根:60×0.7=42

床:60×1.3=78

窓:20×10=200

換気口:0.5×30=15

となり、窓から一番多く熱が逃げているのが分かります。

スペースは少ないんですが、1平方の広さから逃げる熱の量が半端じゃないのです。

断熱改修工事と聞くと、家をスケルトン化して、断熱材を再充填するイメージが強いですが、

中古住宅を丸裸にすると、最低でも1000万円以上の費用は覚悟しなければなりません。

正直、今から家探しをするなら、築古の中古を購入して、スケルトンにして断熱改修では費用対効果が悪すぎます。

例えばですが、築10年~15年程度の中古住宅であれば、新築の半額以下で買えますし、

多くが次世代省エネ基準である0.87を満たしております。

しかしながら、窓の性能は、今のローコストと比べても低く、アルミサッシの複層ガラスの例が多いです。今の新築は高性能だと樹脂サッシのLowE複層ガラスが標準です。どれくらい違うのか数値で説明しましょう。熱貫流率というUa値算出の元となる数値を確認すると、

アルミサッシの複層ガラスの熱貫流率:約4.5

樹脂サッシのLowEトリプルガラスの熱貫流率:約1.4

となり、1平方メートル当たり3.1も改善するのです。

ちなみに、15年ほど前の新築で、壁の熱貫流率は悪くても0.6程度はありますが,

今の高性能の新築だと0.2ぐらいまで下がります。

壁は、全面改修して相当大がかりな工事になりますが、1平方当たり0.4程度の改善

です。もちろん窓に比べ面積が大きいので、結果的に窓と同等の効果が得られる

ことになりますが。

例えば、壁改修をすると、ざっと壁だけで500万円はかかります。

しかし、窓に樹脂のLowEの複層ガラスの内窓を設置すると、全窓に設置しても

100万円くらいです。

正直、窓に関しては、新築の最高性能の窓と同等のレベルになりますので、

Ua値で見ると、0.87が0.6付近まで上がります。

これはZEH基準という新築でも、高性能の部類に入るレベルまで上昇します。

今では、標準の新築がこれくらいの性能です。

100万円でこの性能になるのならコスパは最高に良いです。

まずは、内窓を設置しましょう。

毎年内窓には充実した補助金が用意されています。

最後に壁と窓の断熱強化の破壊力の違いを伝えますが、

よくある高性能グラスウール16kが100ミリ壁に入っており、

アルミサッシ複合窓がついているとします。

壁のU値(熱貫流率)は0.4

窓のU値は4.5

です。

一見窓の方が10倍以上悪く思えますが、実際は広さが

全く違い、窓は広さ20平米ほどに対して壁は150平米

ほどあります。単純に7.5倍です。

U値に広さを掛け算すると、それぞれの部位で逃げる熱の

総量が分かるので、

壁は0.4×150=60

窓は4.5×20=90

となり、窓の方が1.5倍ほど多く熱が逃げます。

そこで、500万円ほどかけて、付加断熱を施し、

壁のU値を0.2に下げると

壁から逃げる熱は0.2×150=30

となり、逃げる熱量は30減ります。

しかし、もし100万円かけて樹脂サッシのLowEペアガラスの内窓を

全窓に設置すると窓のU値は、1.2まで下がり、

窓から逃げる熱量は1.2×20=24まで下がり、

逃げる熱量は66も減ります。

予算は5分の1で壁の2倍以上の効果があります。

いかに一昔前の日本の家の弱点が窓にあったのかが分かります。

ほぼみなさん同じことを言いますが、内窓をつけると劇的に寒さ、暑さが軽減します。

エアコンのききが全く違います。

ちなみに私の家では、アルミ樹脂複合サッシに樹脂サッシのLowEペアガラスの内窓を

設置しましたが、

Ua値が0.63から0.49まで改善し、光熱費が年間2万円ほど下がり、体感温度が劇的に

良くなりました。

内窓は本当にコスパ最高です。

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