高断熱住宅は春と秋に暑くなり電気代がかかる!

高断熱=快適で電気代が安い

これが世間一般の考えですが、現実にはデメリットもあります。

住宅会社の営業の方は、夏の暑さや冬の寒さを軽減し、冷暖房費を節約するために高断熱を勧めますが、実際、春や秋の夜に蒸し暑くなることは説明しないケースがほとんどです。

我が家もそこまで高断熱ではないUa値0.49にも関わらず、春や秋の夜はめちゃくちゃ暑いです。異常な暑さになる時があります。しかも夜は、音も気になり、窓を開けるのも気が引けます。

高断熱住宅は、一度室内の入った熱を保ち続ける能力の高い住宅を指します。

つまり、4月下旬頃などは、日中の気温が25度程度まで上がることもよくあり、夜間は10度くらいまで下がることもよくあります。断熱性が高くなければ、日中に室内が暖まっても、夕方以降に外気温が下がれば、室温も低下し、夜は丁度いいくらいの室温になります。しかしながら、断熱性能が高いと日中に暖まった熱が夜も室内にとどまり続けるため、室温が上昇します。4月下旬にも関わらず27度くらいまで上がることもよくあります。厄介なことに、日中の日差しで外壁や屋根も暖められ、壁内の断熱材も熱を吸収しており、夜間にその熱を放出するため、室内に夜間も熱が送り続けられるという悪い流れができてしまいます。

特に赤ちゃんや小さい子供がいるご家庭は、うるさくて夜間に窓を開けることができません。また虫が入ってくるリスクも高いため、夜間に窓は開けたくないはずです。

そうなると、室温を下げるためにはエアコンをつけるしかないです。折角高断熱で夏や冬の冷暖房代を節約できても春や秋に冷房をつけていると余分な電気代がかかります。また折角の過ごしやすい春や秋の夜に冷房で過ごすのはあまり快適ではありません。

私は昔から春や秋の夜の心地よさが大好きで、田舎に住んでいると寝るときも窓を開けて、虫の鳴き声などを聴いていたものです。

ちなみに、高断熱の家だと例え窓を全開にしても快適になりません。熱が完全に籠っていて、短時間の開閉では無意味です。常時窓を全開にするくらいの勢いが必要です。

とはいえ、高断熱を否定するつもりはありません。夏や冬の快適さが春や秋の不快さをはるかに上回っているためです。

しかしながら、高断熱住宅のメリットばかりを信じて、いざ暮らし始めてみると、このようなデメリットに遭遇し、余計なストレスがかかることも珍しくないため、購入前からこのデメリットについては知っておく必要があります。

対策は、日中にできるだけ室温を上昇させないようにすることです。

当然ですが、夜は太陽がないので、勝手に家は暖まりません。夏同様に春や秋も夜間暑くなる時期は、いかに日中に室温上昇を防ぐかがポイントになります。

効果的なのは、大きな窓の外側にアウターシェードや外ブラインド、すだれなどを設置することです。予算が許す限り、アウターブラインドを設置することがお勧めです。

見た目は

出所:https://www.lixil.co.jp/lineup/window/external_blind/

こんな感じで非常にすっきりします。外から見ていても綺麗に見えますし、邪魔になりません。外側にブラインドがついていると内側にブラインドやカーテンを設置する必要がなくなるので部屋を広く使えるというメリットがあります。日射対策なら内側のブラインドやカーテンでも良いのでは?と思われている方もいると思いますが、外側と内側では全く事情が異なります。

内側のブラインドの場合、ブラインドに当たる熱をある程度屋外に跳ね返すことで、温度上昇を軽減できますが、おおよそ4割程度しか削減できないようです。結局ブラインドが室内にある時点で太陽熱が室内に入ってきてるわけですから、ブラインドが熱せられて、その熱で室温が上がるわけです。

反対に外側ブラインドだと、外にあるブラインドが熱をキャッチしてくれますので、室内にほとんど熱が入ってきません。おおよそ8割程度の熱をの侵入を防いでくれるようです。

特に南面の窓は大きい場合が多く、日射量も多いので、優先すべきです。

また細かい点ですが、屋根や外壁の色も黒は避けたほうが良いです。

住宅の断熱性能が高ければ高いほど、エアコン等による室温調整が安く容易にできますが、冷暖房を使わない春や秋は、この断熱性能があだとなるため、入念な対策が必要となります。

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