中古住宅を買った時に、1階の床が塩ビフローリングでした。
塩化ビニルの床で、簡単に言えば、1000円くらいで売っている
3段ボックスの素材と同じ合板の上に本物の木に似せたプリント
シールを貼っているだけです。
実は、現在の新築の多くがこの床を採用しています。
どれだけ質が悪いかお分かりいただけるでしょうか。
もちろんメリットがあるから多く採用されています。
最大のメリットは、価格の安さです。
他のメリットはほぼないです。
高耐久とかメンテナンスフリーとかいいますが、どっちも嘘です。
但し、価格の安さも諸費費用が安いだけで、買い替えの周期が早くなるので
長い目で見たら高くつきます。
なのでローコストの建売が好んで使います。
新築時は見た目もいいし、安いからです。彼らは、住む側の長期の費用など考えていません。
すべて見た目が良くて安ければ良いと考えています。
床も壁も外壁も屋根も建具も水回りも窓もすべてほぼ最低グレードの商品を使っています。
10年後、20年後に劣化がひどくつらい思いをするはずです。
具体的な例を挙げましょう。
大体1階が50平米だとすると、
20万円とかで施工できます。
そして凡そ20年くらいすれば、ボロボロになり買い替えをしたくなります。
そうなると貼替になりますが、既存の床を剥がす費用と既存の床の処分費が
追加でかかりますので、貼替は30万円かかるとします。
合計50万円します。
もし新築時にひのきの無垢床にすれば40万円くらいで済みます。
そしてひのきの場合、しっかり手入れすれば何十年も変わらず使えます。
正直100年でもいけます。この時点で長い目で見れば安いですよね。
新築時に床で悩んでいる方は絶対に無垢床にしましょう。
無垢床の中でも私はひのきを勧めます。
理由は、すぎなどに比べ価格は高いが高耐久なため、比較的傷がつきにくく、オークなどの広葉樹に比べると、柔らかいため冬暖かいです。また結構見落としがちなポイントですが、
小さい子供がいる家庭だと転倒時に安全です。
床が固いと幼児が転倒した時に頭を打ち、最悪命を落とす危険があります。
ひのきは柔らかいので、その点で安心です。
また耐久性が高いので、痛みも少なく、長持ちします。
価格もすぎやパインに比べると高いですが、オークなどの広葉樹全般より安いです。
ちなみに塩ビ床が高耐久・メンテナンスフリーといいますが、これはある一定の条件の場合のみです。例えば、キャスター付の椅子で床の上を動いていると、ひのきだとくっきり跡がついてしまいます。しかし、塩ビの場合は、強度の高いシールの上なので傷が残りません。
ひのきにしょうゆをこぼすとしみになりますが、塩ビの場合シールは水分を吸収しないのではじきます。傷もつかないし、しみにもならないので最強のように思います。
しかし、これは、ちょっとした刺激や短時間の水分の放置のみの場合です。
例えばスマホを落として角が床に当たれば、えぐれるような傷がつきます。これは表面のシールが破れているので二度と修復できません。補修用のクレヨンで塗るしかないです。
また、水分も長時間放置すると、シールが水を吸い取り、ふやけてボコボコしてきます。
そうなると二度と修復できません。
私の家では、まさにこの2つのトラブルを抱えていて、買って10年くらいの中古でしたが、床が汚く、修復もできないのですごくストレスでした。
思い切って、40万円はらって、ひのき床の上張りをしました。
リフォームする方に絶対お勧めですが、ひのき床の上張りを検討してください。
床が新品になりますし、冬は暖かく、傷や水シミもすぐに補修できます。
例えば、スマホをおとして傷がついても、加熱したアイロンと床の間に布を敷いてアイロンすれば、傷が治ります。これは、水分と暖められた木の膨張により傷が修復するからです。
今建売で買った家や住んでいる家の床が塩ビ床の場合、例え綺麗な状態でもひのき床の上張りをすることを強く勧めます。
上張りのメリットは以下の2つです。
1.貼替より大幅に安い
2.既存の床の上に新たな床を敷くので、冬暖かい。
今の新築では床の下に断熱材を充填するのが常識ですが、フローリング自体も断熱材に近い働きをします。フローリングを重ねる分だけ、冬場に床下の冷気が伝わるのを防ぎます。
またひのき床自体が非常に断熱性能が高いので、冬場歩くときに暖かいです。
本当に体験してみないと分からないですが、歩くのが気持ちいいです。柔らかく、暖かく、さらさらしています。
塩ビ床は冷たく、固く、ツルツルしており、足裏に汗をかくとペトペトします。あのペトペト感は最悪です。また塩ビ床はすぐに床が汚れます。ひのき床は表面に自然オイルを塗ると、汚れをはじくので、ほんとうに床が汚れません。2年くらい使っていますが、汚れはつかないです。細かい傷はつきますが、多くは補修できますし、自然の木なので多少傷がついても、それ自体が味になります。
塩ビ床は、傷がつくと本当に見苦しくなり、気になってしょうがないです。
結論:塩ビ床は初期費用が安いだけで、長期で見ると高くつき、踏み心地も最悪で、手入れもできないので、ただただ劣化していく。ひのき床は、初期費用は高いが、長期で見ると安くつき、踏み心地最高で、安全で冬は暖かい。傷んでもセルフメンテ可能。
答えは自明です。塩ビ床を導入している方は、今すぐヒノキ床の上張りをしてください。
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