住居手当の罠

2-2.支出を減らす方法(節約)

色々な意見ありますが、私が至った結論は、「築浅の優良な中古物件をできるだけ安く買う」です。

これが長い目で見た時に一番お得になると思いました。

例えば、大手ハウスメーカーで建売物件を買ったとしても、標準的な家ならば、最低でも2500万円は建物だけでかかります。この建物は売れた瞬間に住宅メーカーの手数料を取られますので、2割は下がると言われますので、2000万円になります。これは新築プレミアムとも言われますが、家の価値には関係ない手数料分ですので、下がっても家自体の性能に問題はありません。

そして、新築は、価値の下落が激しいので、低く見積もっても、年間60万円位のペースで価値が下がります。そうなると5年で300万円下がり、1700万円くらいになります。

安いローコストの新築と同じくらいの価格になってきました。

ここで多くの人は選択を間違えて安いローコストを新築で買ってしまいます。

そりゃ選べるなら新築がいいですもんね。ただ家の価値でいうと、ローコスト住宅も利益が1割は絶対にのっていますので、買った瞬間に1530万円になります。そしてローコスト住宅は質がわるいので、買ってからの値下がり率が大手より高いです。年間70万円さがるとすると、築5年で350万円下がり、

1180万円になります。築5年のローコストが最もお得に見えますが、買った後の維持費、修繕費、保証、快適性及び将来の価値は歴然です。維持費・修繕費は1年あたり20万円は差が出ます。買った後で30年暮らすと、600万円差が出ます。そして30年後のローコストは築35年となり、もはや売り物になりません。建て替えです。1180万円に追加の維持費・修繕費600万円をかけて、30年で価値が0円になります。30年で1780万円かかったことになります。

一方大手の住居は、30年後になっても、築35年で500万円位の価値が残ります。そして保証も手厚いので、万が一の時のリスク対策も違います。結局維持費は30年で580万円ほど差が出ますし、30年経過後に500万円の価値の家に、300万円位で内装のリフォームや外壁、屋根などの修繕をすれば、

追加で30年住めます。

ローコストは再度1700万円くらい使って建て直し、また30年後に取り壊す日が来ます。

どっちがお得か明白ですね。快適性も異なりますし、さらに耐震性能などが良いので、税金や火災保険も安くなります。

では、築浅の大手ハウスメーカーの中古と、賃貸ならどうか?

絶対に、同じ部屋を借りたら、賃貸の方が高くなります。これは明白で、貸す側の利益がのるからです。さらに仲介業者の手数料や管理会社の管理費もかかるので、かなり高くなります。正直、住居手当の額にもよりますが、住居手当分を引いても、同じグレードの部屋なら賃貸のほうがなお高い傾向にあります。

これは、ローン支払い中の話で、完済した後の所有物件は維持費が一気に下がりますが、賃貸は家賃が続きます。

また住居手当は定年後なくなりますし、在職中もいつなくなってもおかしくないです。近い将来、今回のコロナの影響などで本当に財政難になると、公務員などの給与や手当が削減される可能性は高いです。郵便局も現に住居手当の規制が厳しくなり、多くの人が支給対象外になりましたので、公務員なども時間の問題です。国の方針が住居手当廃止に動くと、金はあるけど、手当目的で賃貸に住んでいた人の中に

購入に踏み切る人が多く出ます。

このトレンドに民間大手ものっかり、住居手当を廃止する動きが出てきます。

こうなると不動産の実需が増え、供給が追い付かなくなり、土地や建物の価格が上がります。

なので、特に田舎の人で住居手当がなくなってから、購入を考えようなんて甘いことを考えていると

みんな同じタイミングで考えるので、いい物件が買えない可能性が出てきます。

この時点で、多くの人が購入に流れると住宅ローンも上がります。

そして長く住める家を買うなら、若い頃でないと長期間の恩恵を受けられないですし、ローコストにすると、割が悪いです。

では、住居手当がなくなってもなお、賃貸に住めば、今までより維持費がかかります。

逃げ場がなくなるのです。

結論として、住居手当が出ている人は、地方は特に土地価格が下限に近付いていますし、物価も安く、金利も安いこの時期に築浅の良い物件を見つけ、割安で買って長く住むのが一番賢い選択となるのです。

あと多くの人が見落としていますが、住居手当も所得なので、税金や社会保険料がかかります。年収500~600万円くらいのひとなら、25%位はなくなり、30000円の手当でも実際手元に残るのは

22500円くらいになることを覚えましょう。

前提として、ローンを組めることが条件です。逆にローンを組める権利を放棄して住居手当にしがみついて、余分なお金を払って、その一部を住居手当で賄って、総合的に損をしていることに気づかないのが、住居手当の罠です。

多くの場合、土地をたくさん持っているような資産家は、政治家などとつながりがありますし、彼らの利益を恒常的に確保するためには、公務員のような安定した給料をもらっているひとの一定数が住居手当を理由に賃貸に住み続けるのを望んでいるんです。そして、購入に至れば、知識がないことをいいことに

色々な購入手当を餌に割高な新築を買わせるのです。

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