きっとこの記事をお読みの方は、エアコンの購入でお悩みの方でしょう。
エアコンは数ある家電の中でも高額の部類に入り、上位機種と下位機種の価格差が大きいだけでなく、機種やメーカーによって使い勝手、性能、ランニングコストが全く異なるので、購入難易度が最も高い家電の1つとなります。
実際安いエアコンを購入して、電気代が高いから使うのを我慢しているという本末転倒な意見も聞きますし、多機能のエアコンを買っても、ほとんど機能を使わずに、シンプルな冷暖房だけを使っているもったいない人もいます。また、自動お掃除機能や洗浄機能を過信しすぎて、全く自身で掃除をしないが故にカビだらけになっている方もおられます。
ではエアコンを選ぶポイントって何でしょうか?
ほとんどのブログやYoutubeなどでは雨後のたけのこのように無数の記事や動画が定期的に出てきておりますが、ほとんどがメーカー別のエアコンの機能紹介をしている記事になります。私達消費者は販売店の店員ではないので、各メーカーの特徴などを理解する必要はないです。
要は、求める機能を備えたエアコンで、使用想定期間のランニングコスト合計額及び購入費用の総額が最安値になるエアコンを選べば良いということになります。
よくある例が、性能の低いエアコンを安く買うか、高性能(省エネ性能が高い)のエアコンを高額で買うかで悩む例です。
エアコンの知識がないと、目先の損得で安いモデルを選びがちですが、ここでは三菱霧ヶ峰の14畳シリーズで比較してみましょう。
最安値モデル:霧ヶ峰 GVシリーズ 最安値73,436円 年間想定電気代41,688円
冷房最大4.3kW、暖房最大7.3kW
上位モデル:霧ヶ峰 Zシリーズ 最安値142,688円 年間想定電気代29,619円
冷房最大5.3kW、暖房最大11.3kW
単純にメーカー推奨の年数である10年両者を使用したときのトータルコストを比較してみましょう。
GVシリーズ=購入費73,436円+年間電気代41,688円×10年=490,316円
Zシリーズ=購入費142,688円+年間電気代29,619円×10年=438,878円
差額は51,438円となり上位モデルの方が総額が安くなります。ほとんどの方が10年以上使用されると
思いますので、差額はもっと大きくなります。
つまりどの会社のエアコンを選ぶにしても上位モデルを選ぶのが最も総コストを抑える方法ということが分かります。
ここからは、各社のエアコンの特徴を踏まえ、状況に応じた最適なエアコンを紹介します。
大手のエアコンだと似たり寄ったりで、どれを選べば良いのか分からないと思います。実際、本当にどれも似たり寄ったりのところが多く、一部で差別化をしているというのが本音の部分です。
・エアコンで換気をしたい
→ダイキン最上位モデル(うるさらX)もしくはパナソニック最上位モデル(LXシリーズ)のみ対応
正直エアコン換気を重宝される方が一定数おられますが、あまり大きなメリットを感じません。というのも今時の家でしたら、換気システムにより換気計画はされておりますし、昔の家はエアコンで換気しなくても隙間が多く、常時勝手に換気が行われているからです。
・エアコンで加湿したい
→ダイキン最上位モデル(うるさらX)のみ
ダイキンが続きますが、加湿を求める場合はうるさらX一択になります。別に加湿器を買う必要がないこと、給水などの手間がないこと、エアコンによる加湿なら、部屋中に水蒸気を満遍なく満たすことができることなどのメリットがありますが、加湿量が少ないこと、加湿による電気代が高いことが最大のデメリットです。
・エアコン運転により匂いを抑えたい
→パナソニック最上位グレード(LXシリーズ)もしくはシャープエアレスト
空気清浄機でも定評の高い2社です。パナのナノイーかシャープのプラズマクラスターです。料理を良くする方で、匂いが気になっているなら、2社はお勧めです。但し、匂い除去を決定打にする人は少ない気がします。
・運転をすべてAIに任せたい
→三菱霧ヶ峰(Zシリーズ)、日立白くまくん(Xシリーズ)
AI機能が強いのがこの2社の上位グレードです。正直三菱の方が圧倒的に高性能なので、AI機能に期待して、風量や除湿か冷房か、常に快適に過ごすためのこまめな設定が好きでない方、できるだけ、効率良く運転して電気代を抑えたい方には三菱霧ヶ峰(Zシリーズ)一択となります。
・できるだけエアコンの掃除をしたくない、もしくは簡単に済ませたい
→日立白くまくん(Xシリーズ)、三菱霧ヶ峰(Zシリーズ)
白くまくんのXシリーズは徹底しています。まずは熱交換器を凍らせて、カビなどを死滅させ、とけた水で洗い流すという方法を取っています。さらにファンの部分に専用のブラシがついていて、運転終了後、逆回転で汚れを落とすという機能もあります。また素材にステンレスを使っているのでカビが生えにくいということもあるようです。自動お掃除機能を求めるなら白くまくんのXシリーズが最強なのは間違いないです。但し、いくら自動お掃除機能が優れていても、完全にきれいな状態を保つことはできません。結局は人の手による掃除が必須となります。このエアコンの最大の欠点は、あまりに掃除機能が多機能すぎて、素人では全く解体ができないところです。つまり、汚れていても内部の熱交換器やファンを清掃することができません。忙しい方で、数年に一度は業者に2万円ほど払って清掃するという方でしたら問題ないが、多少の手間と時間がかかっても良いから自分で清掃したいという方にとっては、霧ヶ峰(Zシリーズ)がお勧めです。このシリーズはほとんどのパーツを1分程度で取り外すことができ、ファンや熱交換器を直接掃除できます。特にファンを歯ブラシなどでこすれば、内部のカビもピカピカにできます。毎年夏と冬の終わりに30分程度掃除すれば清潔感を保てるので、掃除が苦でなければお勧めです。
・できるだけ長く使いたい
→ダイキン最上位モデル(うるさらX)か三菱霧ヶ峰(Zシリーズ)
ダイキンと三菱は故障が少ないことで有名です。これは実績があるので間違いないでしょう。
・故障時にすぐに直してほしい
→ダイキン最上位モデル(うるさらX)
故障受付を24時間行っているのはダイキンのみです。忙しい方は平日日中に電話ができなく、修理が遅くなることもあります。この点はダイキンの圧勝です。
・年間電気代を安く抑えたい
→大手メーカーの最上位モデルは似たり寄ったりです。簡単に比較すると以下のとおりです。
1.三菱霧ヶ峰FZシリーズ 26,190円
2.白くまくんXシリーズ 27,972円
2.パナソニックエアリスLXシリーズ 27,972円
4.富士通ゼネラルノクリアZシリーズ 28,377円
ちなみにダイキンは省エネに関しては少し弱めです。といっても29,000円程度なので、大きな違いはないですが。また三菱霧ヶ峰FZシリーズは金額がZシリーズより7~10万円程度高いので、コスパは悪いです。Zシリーズの年間電気代は29,500円程度です。
ではこれらをすべて読んだうえで、どの機種にするか決まらなかった方のために、最後にお勧めの機種を紹介します。実は大多数の方は、エアコンの機能にこだわりがあるわけではなく、失敗せずにコスパの良い商品を買いたいというのが本音だと思います。
そんなあなたは三菱霧ヶ峰シリーズを買ってください。理由は以下のとおりです。
・他社同レベルの機種と比べ、販売価格が安い
・AI機能が優れていて、使い勝手が良く、効率良く運転するので、カタログより年間電気代が安くなる 場合がある。
・素人でも簡単に分解できるので、掃除が楽。清潔に保つことができる。
・国内生産ということもあり、故障が少なく長持ちする。
・売れ筋商品かつ、取付が比較的簡単な機種なので、施工業者が慣れていて、施工ミスが少ない。
総論としてこの機種はAI以外に余計な機能がほとんどついていないです。その代わり販売価格を安く抑えること、省エネ性能を高めること、分解をしやすくすることで消費者の掃除をしやすくすることを重視しているというのが特徴でしょう。余計な機能があっても使わない人、購入費と電気代のトータルを安く抑えたい人、掃除をしてでも清潔を保ちたい人、細かい風量などの設定を機械に任せたい人などにお勧めとなります。
コメント