絶対に覚えておいてください。目的のない買い物は無意味です。
物を買うときには必ず目的があります。
大きく分けると次のいずれかが目的でしょう。
・生きるために必要
・自己満足のため
・時間節約のため
・投資目的
・他者のため
・見栄のため
生きるためは分かりやすいですよね。
衣食住はまさにこれです。しかしブランドの服は違いますね。自己満足か見栄かですかね。もしかしたら転売目的の投資かもしれません。
高級食材は自己満足か投資でしょうか。健康に良いものは自分の体への投資です。
良い物を食べて、健康になって、10年長く生きれば、投資としては大成功です。
場合によっては、友人にふるまうために買っており,他者のためか見栄かもしれません。
外観のかっこいい家は、自己満足か見栄か投資のいずれかでしょうか。
かっこいい家は将来高値で売れる可能性があるので投資とも考えられます。
食洗機や洗濯乾燥機などの時短家電は明らかに時間節約のためですよね。
そして省エネ家電は、投資目的となります。
飛行機に乗るのは、時間節約ですかね。
長距離バスは、逆に使わないことです。
当たり前ですが、最大の節約は使わないことです。しかし、使わないこと=最適解とは限らないのです。
長距離バスと飛行機が良い例です。
バスが5000円で10時間かかり、飛行機が15000円で1時間だとしましょう。
この1万円の節約のために余分に9時間かけて、さらに狭い車内で不快な思いをすることになります。もしあなたが、9時間使って、1万円以上稼ぐことができれば、飛行機で、
9時間かけても1万円を大きく下回るくらいしか稼げないならバスを選ぶでしょう。
つまりあなたの時給が約1100円以上なら飛行機で、それを下回っていたらバスとなります。
食洗機を買えば、毎日家事を30分節約できるが、1日当たり100円多く払う必要があるとしたら、多くの人は30分節約を選びますよね。
時間とお金は同等に考えましょう。
まずあなたの時給を算出してください。給料から算出する方法もありますが、あなたの意志で労働時間を増やし、給料を自由に増やすことは難しいと思いますので、この場合の時給は、あなたが今すぐ追加で働いて追加で稼げる金額を参考にしてください。
多くの方はアルバイト等になると思いますので、1000円くらいが妥当でしょうか。
多忙すぎてほとんど自由時間がない方は、給料から算出でも良いです。
ここでは時給1000円と想定して1時間=1000円で色々なものの購入を検討していきましょう。
家賃が時間価値の考え方に合致しています。
職場のすぐ近くで家賃80000円のところと,職場から片道30分かかる家賃70000円のところがあったとします。
毎日往復1時間かかるが1万円安く済みます。他の条件はすべて同じと仮定します。
月平均20日勤務すると、毎月20時間通勤に時間が必要となります。
1時間=1000円とすると,毎月20000円追加でかかるので,90000円かかることになり,近くに住んだ方がお得ということになります。
ではなぜ多くの人が職場から遠くに住んでいるのでしょうか。
以下の理由が考えられます。
・自分の時間価値が0だと思っている。
・自分の時給を低く見積もっている。
・電車などの通勤自体が好き。
・通勤時間中にやりたいことができるので、通勤時間を有効に活用できる。
・職場近くに住みたくない。
・そもそも職場近くの家賃が高騰していて、時間価値で計算しても遠くに住んだほうが
安く済む。
他にも理由がたくさんあるかもしれないですが、ご自身でしっかり想定される費用を考えたうえで納得して遠くに住んでいるなら問題ないです。
問題なのは,このようなことを全く考慮せずに家賃の安さだけに惹かれ遠くに住んでいる人です。
例えば片道1時間かかるのに、家賃が1万円安いからと住んでいては、大損の可能性もあります。本人は毎日通勤地獄に耐えながら、月の1万円の節約を喜んでいるとしたら大問題です。毎月往復40時間の時間を無駄にしている可能性があります。
それなら、職場近くに住んで、毎日2時間早朝の郵便局の仕分け作業のアルバイトでもすれば、月20日で40時間の勤務で時給1000円としても4万円の収入になります。
通勤地獄より楽ですし、1万円の節約と比べて3万円も得できます。
年間で36万円得になり、もし30年この生活を続けたら、1080万円の差につながります。
またよくあるのが、間違った解釈です。
新築を買うのが、投資と思っている人です。例えば3000万円の新築を買ってローンを35年で毎月8万円払っている人がいるとします。
この人は、同じ家を賃借したら10万円かかるし、住宅ローン減税もあるし、35年後は売却すれば、地価が変わらないことを加味すれば、1000万円くらいで売れると考えているとします。
この話だけ聞くと、新築を買うことは立派な投資になりますが、実際は違います。
新築に対して発生するローン以外の費用は以下のとおりです。
・維持管理に係る労力の時給換算費用
・維持管理費
・固定資産税等の税金
・町内会への貢献費用
・火災保険料
ざっくりこれだけの費用がかかります。
もちろん他にも費用はたくさんありますが,大きいのはこれぐらいですかね。
住宅ローン控除が結構入ると思いますが,初期費用や利息の変動分に充てることにしましょう。
確かに将来地価が上昇すれば、得することもあるので、投資と言えますが、素人が新築を建てる土地は大抵、大手不動産業者等が分譲している土地か、個人が売り出した単発の土地となり、どちらにも穴場はほぼないです。
もし相場より大幅に安い土地があれば、不動産業者が手放さないですし、将来地価上昇が見込めるような一等地は,大体が都市計画等で重要とされている地域か、もともと治安が良いか地形学上、非常に災害のリスクが低い、景観が良い、商業施設や駅へのアクセスが良いなどの利便性に長けているなど、客観的に明らかに魅力の土地のいずれかになりますが、不動産業者が買い占めて、マンション建てたり、賃貸したりするか、金持ちが現金一括で買ったりするので、一般人の手元に回ってくることはないです。
なので新築購入で得できる人はほぼいないです。まれにいますが、いつの世の中もたまたま運が良くて得する人は一定数います。狙ってできることではないです。
多くは自己満足か見栄などの要素が入ってくるでしょう。
少数派になりますが,これが中古物件なら別の話です。
例えば築30年の中古を土地値で買ったとすれば、もし、20年後、土地値が変動しなければ、同じ価格で売れます。20年間でかかる費用は維持費等なので、家賃と比べればかなり安く済みます。これなら投資と言えるでしょう。もしくは、この物件を投資物件とみなし、売らずに、賃貸にすれば、本当に投資物件になります。
色々と例を出しましたが,次からは自分が買い物をする時に,どのような目的のために買うのかしっかり考えてみてください。そして、購入に係る費用だけを見るのではなく、購入後、どのくらい時間が節約できるのかを考えることも非常に重要です。
また,維持費についても考えましょう。
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