住宅購入バイブル④



住宅において私が最も大切だと思うことは次の5つです。

1.住宅にかかる総コスト

2.耐震性

3.耐久性

4.快適性

5.間取りなどの住みやすさ・快適さ

この指標に集約できます。中古は、1を優先し、2~5をすべて犠牲にします。新築は、1が高ければ高いほど、2~5が満たされます。建売新築は中庸で、すべてのバランスが良いです。実際新築建売が最も良く売れているのは、住宅素人にとって、最も外れがなく、コスパが良いからです。
1は、購入コストではないです。購入コストと購入後の維持費の累計です。維持費は以下の3つに大きく分かれます。

1.税金(固定資産税)

2.修繕費

3.光熱費

税金は皆さん同じではありません。基本新築時に備わっている設備などで大きく変わります。例えば、瓦屋根はスレート屋根より高くなります。太陽光のっけると高くなります。つまり家が贅沢になればなるほど高くなると考えればいいです。これは、毎年一生かかってくる予算なので、購入する家がどれくらい税金かかるのか試算することをお勧めします。
修繕費も大変重要です。例えば、瓦屋根はスレート屋根のような塗りなおしが不要なので、基本メンテナンスフリーです。30年で場合によっては、200万円維持費を抑えられます。つまり、購入時に150万円高くてもつけたほうがいい場合もあるということです。他、一般的に作りがしっかりしているハウスメーカーのほうがローコストより傷まないため、修繕費や安いです。30年で数百万円の差がすぐに出てくる項目です。
最後の光熱費ですが、実はこれが最も重要です。家にとって差がつく光熱費はなんといっても、暖房・冷房です。性能が良い家は夏涼しく、冬暖かいのです。熱を保温する性能を示す数字をUa値といいます。低ければ低いほど、魔法瓶のように家を保温してくれます。次に隙間が多いと折角暖めた家の空気がすぐに屋外に出ていき、外の冷気が隙間風として入ってきます。この隙間の多さを示す数字をC値といいます。低ければ低いほど隙間がないのです。高級の新築住宅になると、両方が数字が低く、ダウンジャケットをはおったような状態になります。冬は、場合によっては、昼の日射だけで、部屋が30度近くまで上がることもあるようです。ほとんど冷暖房費がかかりません。そして全館冷暖房ができます。30年で500万円くらい節約できるという試算もあります。例えば築30年の中古なら、真冬の電気代が4万円のところ、高性能の新築なら1万円で済むなんてこともざらです。しかも暖かいのですから中古は完敗です。
ここで高性能な新築が土地付きで4000万円で売っていて、築30年の中古が1000万円で売っていたら、単純に3000万円安いと思うでしょうが、実際は違います。
まず、今後30年の維持費を考えてみると、光熱費で500万円、修繕費で1500万円は差がでます。これで中古は維持費で2000万円多くかかるので、差は1000万円になります。しかも、購入した人が30代ならば、今後60年住む可能性も高いです。築30年の家は、30年後、建て替えを余儀なくされる可能性が高いです。賃貸に行って、毎月家賃を払うか、建て直しに2000万円かける必要があります。さらに30年で光熱費がまた余分に500万円かかります。これだけで新築の圧勝になります。

耐震性は言うまでもなく、高いに越したことはないです。倒壊したら命の危険もあるので最優先事項です。これも新築の耐震等級3の住宅を選ぶべきです。

耐久性は、建てる時の部材や職人の力で大きく変わります。中古の築古は使っている部材も古く、性能も低いので、耐久性はなく、すでに傷んでいます。できれば、良い部材を使った新築が理想です。

快適性は、先ほど説明したUa値とC値が低ければ良いです。中古は両者の数字が極めて悪く、快適性とは程遠いです。

最後に住みやすさですが、古い家はとにかく間取りが使いにくいです。狭い部屋がいくつもあったり、へんなところに柱があったり、今の冷蔵庫が入らなったりと結構致命傷な場合もあります。そうなると間取りリフォームですが、場合によっては、300万円程度かかります。最初から間取りが気に入らないなら新築にしておくことが無難です。中古のリフォームは必要な壁や柱を取ってしまう例もあり、耐震性が心配になります。
以上のことから、高性能な新築が良いという結論になりそうですが、私の答えは違いました。



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