【保存版】中古住宅完全購入ガイド ③物件確定後 ホームインスペクションを含めた契約までの流れ

築10年以内の物件及びハウスメーカー施工などで住宅の保証が引き継げる物件については、原則不要ですが、その他の物件はホームインスペクションが必須となります。但し、予算に余裕があれば、必ず全員が実施すべきだと思っています。

あなたが買付証明を出し、売主が了承した後はホームインスペクションを検討してください。

平たく言えば、おうちの健康診断です。都道府県から補助が出る場合もありますので、調べて

もらえればと思いますが、ネットで調べるとホームインスペクションを実施している業者や建築士などの情報が山のように出てきます。

是非契約前に実施しましょう。理想は、買付証明書を出す前に実施して、その結果を含めて、値引き交渉などができると良いのですが、お宝物件の場合、悠長なことをしていると先を越されます。まずは買付証明書を出して、契約までの流れを確定させ、契約までに1~2週間はありますので、その間に急いで実施しましょう。

売主や不動産業者へは今後のリフォーム計画も含め、家の補修箇所等を確認したいといいましょう。

費用は5万円~10万円程度かかることがありますが、何千万円の買い物をするのですから安いものです。

この検査で知りたい最も重要な情報は、家の傾きがないか、白蟻の被害がないか、雨漏れがないか、結露等で構造体が腐ってないか、水回りの配管の水漏れ等がないかです。

正直素人ではわかりません。そしてこれらの不具合は見つかった場合甚大な修繕費が発生します。売主も気づいていない例がほとんどです。

万が一、これらの不具合が見つかった場合は、報告書をいただけますので、その報告書の内容を不動産会社に提示したうえ、売主に引き渡しまでに直してもらうか、その分値引きを交渉してください。逆に修繕費以上に安くしてもらえることもありますし、家の傾き等の甚大な損傷が見つかった場合は、場合によっては購入を見送ることになるかもしれません。

ホームインスペクションと同時に、買付証明書提出後、契約締結までにやらないといけないことは盛りだくさんです。

以下に記しておきます。

・周辺環境を確認する。

・改めて物件の内覧をリフォーム業者と一緒に回る。

・ハザードマップについて市町村に確認する。

・契約書の原案のコピーをもらい事前に読み込む。

・銀行にローンの相談をしておく。

・施工業者がわかれば、連絡を取り住宅の構造や性能などについて聞いておく。

順番に説明します。

・周辺環境を確認する。

できれば、昼間と夜間の両方で歩いてみると良いです。特に通勤や子供の通学などがある場合は、一度道を歩いてみましょう。また近所の方がどのような方々か売主や不動産業者に聞いておきましょう。一番厄介なのは隣人が変な人の場合です。

近隣の住宅を見て回ってください。問題ありの家では何らかの兆候があります。

家の前が散らかっている。ゴミが溜まっている。設備や家の外壁などが相当傷んでいる、もしくは破損しているのに放置されている。改造車がとまっている。カーテン全開で家の中が丸見え。すれ違っても挨拶一切なし等々。今時はネットでも「隣人 問題」などで検索すると山のように出てきます。また音や匂い、付近の道路が整備されているか、町内会の活動状況、ゴミ捨て場の場所や状態、今後の都市計画(近い将来付近に新たな分譲地ができるとか、商業施設ができるとか)をくまなくチェックしておきましょう。不動産業者や市町村などに聞くと教えてくれます。

・改めて物件の内覧をリフォーム業者と一緒に回る。

日を改めてみると、重大な欠陥などが見つかったり、想定と違うことに気付いたり、リフォーム費用が想定以上にかかることが判明したりと色々あります。

もちろん相当なことがない限り購入を見送ることにはならないと思いますが、契約前に知ることができれば、最悪契約をしなければ、ペナルティはかかりません。不動産会社からの信頼は失いますが。

但し、リフォームの見積は早く知っておけば、銀行からリフォーム代も含めて住宅ローンを提供してもらえたり、明らかに売主に責任のある損傷の場合や火災保険で直せる損傷が見つかった場合は、購入前に売主に火災保険を使って直してもらうのも一つの手です。これなら売主にも金銭的な負担はないので、御の字です。場合によっては修繕に時間がかかる場合は、売主に保険代が入るので、その分値引きしてもらって、後で自分でやるのも良いです。売主との交渉次第です。とにかく早い方がいいです。

・ハザードマップについて市町村に確認する。

契約時にも説明がありますが、浸水や土砂災害、津波などの自然災害は命に関わる問題なので、必ず市役所等で確認しておきましょう。購入物件が対象外でも、すぐ目の前の家が土砂際学警戒区域等に入っていると将来的に、その家も入る可能性があります。それらの今後の可能性も含めて市役所に聞くのが確実です。不動産業者や売主は、隠したいと思うので、言う義務がないことは言いません。今後何十年も住むので、未来の可能性も含めて知っておくべきです。

・契約書の原案のコピーをもらい事前に読み込む。

一週間前にもらえるのがベストですが、数日前でも良いのでとにかく事前にもらって読み込みましょう。

適宜不動産会社に質問するのが良いです。特に引渡し後、どこまでが売主の責任なのか確認しましょう。

設備なども引渡し後~か月までに故障したら保障するなど、細かいですが、重要な項目もあります。

盲点ですが、土地が市街化調整区域になっていたりする場合があります。市街化調整区域だと将来建替ができない可能性があり、土地の価値が大幅に低くなる可能性があります。

物件の築年数なども重要です。

私の経験では、築年数は7年と表示されていますが、建物が竣工されてから9年経っていた例などがあります。これは調べたら間違いではなく、当初建売で販売されていて、2年売れ残った後に大幅な値引きで購入したことが判明しました。築年数は、購入者が登録した日から計算していますが、ここもかなりグレーです。実際の築年数は9年と表示する方が実態に則していると思います。建ってから9年経過していますからね。契約書に竣工~年~月と書いてあって、築年数と相違している場合などは、問い合わせた方がいいです。年数が浅いのに傷んでいる例もあります。この場合、築7年と築9年では、そもそも相場価格が大きく違うのに、築9年の物件を築7年の相場価格で購入したことになるので、さらなる値引き交渉をする機会にもなります。実際追加で200万円値引きした例もあります。

契約書は売主に有利になっている場合が多いです。

不動産売買において売主の方が知識がある例がほとんどですから。

・銀行にローンの相談をしておく。

ローンの話は多岐にわたるので、簡単に説明しておきますが、いくらを何年で借りるか、

変動金利、10年固定、全期間固定等のどの金利で借りるか、初期費用はいくらになるか、

毎月の返済額は?毎年の住宅ローン控除はいくらくらいになるか?

今後金利が変動する可能性は?変動した時の返済額の変化は?繰り上げ返済の手続や費用は?

もし他行にしたらどうなるか?急ぎで他行の金融商品も聞いておいて、最大3行くらい検討すべきです。

銀行については、物件探しの時点で検討すべき内容ですが、実際購入金額が決まらないと具体的な相談ができないので、この短い期間に急ぎで進める必要があります。

金利は0.1%違うだけで何十万円の差になります。また金利が安い代わりに初期費用が50万円かかるとかもあります。

物件のことに囚われて、ローンは軽視しがちですが、35年~40年位付き合っていくものとなりますので、慎重に選んでください。

・施工業者がわかれば、連絡を取り住宅の構造や性能などについて聞いておく。

リフォームの内容にも繋がりますので、分かる範囲で業者と一度話をしてください。

実は特殊な構造の家でリフォームが難しいことが分かったり、断熱性能が低いことが分かったり、予想以上に良いキッチンを入れていることが分かり、取り替えるのはもったいないので、清掃して使い続けようとしたり、床下や天井などの目に見えない部分の作りが分ったり、窓性能が低いので内窓の設置を検討できたりと、得るものが多いです。

以上の点をしっかり調べて納得できれば、安心して契約を締結できます。

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