私が中古住宅を購入しようと思った理由

住宅購入者の8割が新築を買うと言われています。私は就職して結婚して、子供が生まれても長年賃貸暮らしを続けてきました。住宅購入にずっと憧れはあり、気が向いた時にQUOカード等ももらえるということでモデルハウス見学や住宅見学会などに参加して新築を何軒も見てきました。

賃貸よりもずっと広く、綺麗で、所有欲も満たせる新築に何度憧れを持ったことか分かりません。しかし決断できなかった理由は、ずばり高いことと、職場で家賃補助が出るので、家を買うのがもったいないと思ったからです。

例えば手ごろな新築が土地付で3000万円だとすると、35年ローンで月々の支払が8万円程度です。その当時私は家賃7万円程度の賃貸に住み、家賃手当を3万円ほどもらっていたので実質4万円で暮らしていました。ざっくり2倍近い住居費を払うことになるのでとても買う気になれなかったのです。しかも、新築は買った瞬間に2割価値が下がると言われるくらい新築プレミアムが大きいです。

結局住宅購入を検討し始めてしばらくは、住宅に関する知識もなかったため、新築のモデルルームなどを回り、似たような価格帯で似たような物件を見学し、価格面で全く魅力的に感じなかったため、賃貸生活を続けようと思いました。

しかしながら、ある日中古住宅のウェブサイトを見る機会があり、希望のエリアの中古住宅を見たら価格の安さに驚いたのです。築10年程度の綺麗な築浅中古住宅が、新築より1000万円以上安く売られているのです。

中古=古くて不便な家というイメージがありました。しかしながら築10年程度の築浅中古ならば、新築並みの見た目と性能、かつ価格は破格に安いという事実に気づき、築浅中古にくぎ付けになりました。

実際の新築、築10年、築30年のイメージは以下のとおりです。

新築

築10年

築30年

画像で見れば一目瞭然なんですが、新築と築10年の築浅だと雰囲気似てますよね。実際10年程度の違いだと間取りなども近いですし、汚れなども少ないです。さすがに築30年になると昔の家って感じしますね。キッチンも対面ではないですし、デザインがどことなく古めかしい、そして壁などの汚れも目立ちます。実際築古の中古住宅に住むとなると、ほぼ100%の方が結構なリフォームを加えて住み始めます。

築古って一見購入価格は安いのですが、リフォーム代がかなりかかりますし、例えリフォームしても家の資産価値はほとんど上がらないのでコスパ悪いんですよ。

結局ほとんどの人が新築=割高、築古=安いけど、不便だし、リフォームしたら新築並みに価格が上がることがあるし、雨漏りやシロアリなどの致命的な欠陥が怖いなどの重大なマイナスがあり、両方を比較して新築を買われている方がほとんどなんですね。

つまり、中古の中にも築浅と築古があるという事実を意外と知らない方が多数で、ほとんどの人が中古=築古とイメージだけで決めつけて、中古住宅をよく調べないままに新築購入に的を絞って住宅購入を進めるわけです。

もし、新築に近い住み方ができる築浅中古住宅が存在し、1000万円以上安く買えると聞けば、興味が湧く方がほとんどではないでしょうか。

私はこの事実を知って、中古の虜になりましたから。

以下のグラフのように築浅がお得な理由を示すグラフもあります。

出所:https://vs-group.jp/real-estate/houseold/

このグラフがしめすことは、住宅価格は新築から築10年までの10年間で半分以下まで落ちるということです。今時の新築は、メンテをしっかりしておけば軽く50年は暮らせます。つまり、50年住める家なのに、最初の10年で価値は半減以下になるということです。それなら10年経過しても40年は暮らせるわけなので、築10年の家を半値以下で買ったほうがお得だということに気づきます。

築10年は一部給湯器などの設備が寿命を迎えますが、ほとんどの設備が現役でリフォームなどは不要で初期費用もほぼなしで住み始めることができます。

例えば、土地価格1000万円、建物価格2500万円で計3500万円の建売住宅が2棟並んでいたとしましょう。両方とも売れて、住んでいる方は金利1%で35年ローンを組んで借りているとしましょう。凡そですが、月々の住宅ローンが9万8000円だとしましょう。そして10年経過した時に片方の家は、諸事情で売り出すことになったとしましょう。10年で建物価格は2500万円→1200万円になり、土地代1000万円込みで2200万円で売り出して売れたとしましょう。これを買った人が、新築を買った人と同じ時期にローンを払い終わることとして、25年で年利1%でローンを組んだとしたら、月々の支払額は8万2000円になります。両者は、払い終わる時期も住む家も築10年以降の25年間はずっと同じなのに、月々のローン負担額は16000円も変わります。これは新築がいかに割高かをよく示す数字だと思います。

結局新築を買った人は最初の10年間はローン返済のために毎月98000円を支払い続けて、10年経過以降も残り25年間ずっと98000円払い続けることになります。

一方築10年の中古を買った人は同じ家に25年暮らせるにもかかわらず、ローンは82000円と破格の安さになります。

さらに最初の10年もローンを払わなくてよいので、安い賃貸などに暮らせば、貯金できます。

しかも新築は、建物の価値が高いので、火災保険や固定資産税も高く、築10年までは施工業者の無償保険が義務でついているくらい、施工不良を抱えている可能性があります。つまり新築は購入時の価格が高いだけでなく、築10年までは維持費も高く、施工不良でハズレの物件を購入するリスクも高く、頑張ってローンを支払っても、それ以上に住宅価格が下がるので、築10年時点で購入した人と比べて金銭面で得な部分が全くと言っていいほどありません。

もちろん新築にもメリットはあります。誰も住んでいない綺麗な家に住めること、注文住宅ならさらに高くなるが、自分の好きな間取りや設備、性能にできることなどがあります。但し、これらに数百万円追加で払うほど余裕がある人はほとんどいないと思います。

この記事を読んで少しでも築浅中古住宅にご興味を持たれた方がおられれば嬉しい限りです。

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