エアコンの24時間連続運転はお得なのか!?

最近高気密高断熱住宅が増々主流になっており、ある程度の断熱性能を持つ住宅の場合、エアコンを24時間連続運転するのと、必要な時だけつける運転方法とどちらがお得なのかが気になると思います。

という私の住宅もUa値0.49程度の断熱等級5と6の中間位の性能ですが、いわゆるつけっぱなしが良いのかこまめに消す方が良いのかいまだ答えが分からない状況です。

この記事では日本最大手のエアコンメーカーであるダイキン様の実験結果から、最も効率の良いエアコンの運転方法について検討してみます。

早速ですが以下が実験結果です。真夏の1日を使って実験しております。

出所:https://www.daikin.co.jp/air/life/issue/mission05

この結果は意外でした。

私の予想は、やはり苦労してつけたり消したりした方が電気代は安いのだろうと思っていました。

しかしながら実際は時間帯や使用方法によって、連続運転のほうが効率的だということです。

この実験結果から分かることは、

  • エアコンは起動時に設定温度に上げるまでが最も電気代がかかる
  • 30分以上不在になる時は消した方が良い
  • 外気温が下がる日没後は、こまめに消した方が良い
  • エアコンは設定温度に達して、その温度を維持する運転が最も効率よく運転できる

つまり最も効率の良い運転の仕方は、日中は在宅時は連続運転、夜間は不在時は何分であろうとこまめに消す。いかなる時も30分以上不在になる時は消すことが最も効率的な運転方法となりそうです。

逆に良くない運転方法は

  • 日中の暑い時間帯にこまめに消して、部屋が暑くなったらエアコンをつける方法
  • 長時間不在になるのに、つけっぱなしにする方法
  • 連続運転が効率的だと思い込んで、夜間の気温が下がった時間帯もつけっぱなしにする方法

となりそうです。

外気温が高ければ高いほど、エアコンを消した瞬間から室温は一気に上昇し、暑くなってからエアコンをつけると、室温を下げるために大量の電力を使う必要が出てくる。グラフで見ればエアコンを消している時は電気使用量が0でスライドしていますが、その後エアコンをつけた時に電気使用量が急上昇しております。時に正午の時間帯の上昇が凄まじいです。外が暑ければ暑い時間ほどエアコンの消費量が気になり、消してしまいがちですが、暑い時間帯ほどエアコンは連続運転をしたほうが良いです。

ここまでがこの実験結果ですが、夏の電気代を下げるためにさらに重要なことは以下の2点となります。

  • 窓からの日射を遮蔽する
  • 家の断熱性能(特に屋根or天井)を上げる

夏の室温上昇の原因の8割は窓からの日射と言われるくらいに窓からの日差しを遮ることが重要です。実験の部屋でエアコンを消して、つけた時に電気使用量が多いのは、短時間でもエアコンを消すと、急激に室温が上がっていることを示しています。これの主な原因は窓からの日射です。アウターシェードやすだれ、外ブラインドなどを用いて窓に入ってくる日射を外側から遮るだけで、室温上昇の主原因である太陽熱の影響を8割もカットできると言われています。

次の主な原因は屋根からの熱気です。真夏の太陽はほぼ垂直に真上から屋根に降り注ぎます。そして屋根が熱くなり、天井を伝わって室内に熱気が伝わってきます。ここで屋根や天井の断熱がしっかり機能していれば、室温上昇を防ぐことができます。つまり、屋根や天井の断熱材を断熱性能の高いものにするか厚みを増やすかで対応すれば、屋根からの熱気を室内に伝えないようにできます。

この2点を改善するだけで、劇的に真夏の室温上昇を軽減することができます。

もしこれらの対策でエアコンを消しても室温があまり上昇しなくなれば、連続運転よりも使う時だけつける方法の方が昼間でも電気代を抑えることができるのはないかと考えております。

正直、今回の実験の両者の電気使用量の差は微々たるものです。それよりも日射対策をすることで、室温上昇を防ぐことのほうが何よりも大切だと思います。

もし日射対策がしっかりできていれば、連続運転も、間欠運転も大きな違いは生じず、どちらの方法であろうと、しっかり省エネができます。

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