この記事は最低限中学校の英文法や中学3年間の最低限の英単語を覚えている方を対象にしています。
実は私、10年くらい前にTOEIC900点をとっているんですが、その時から最近まで全く英語をしゃべることができませんでした。読解は大変得意で、東大の問題やTOEFLや英検1級の文章問題なども解ける実力があります。
しかし、リスニングとスピーキングは本当に苦手で、ニュースを聞いたり、リスニングやスピーキングの本を読んだり、オンライン英会話を毎日半年続けたりしていましたが、どれも全く効果がなかったです。
英語って話せる人は数か月すれば話せるようになるし、話せない人は一生かかっても話せないと思っていました。
さて、この原因が長年の努力の末やっとわかったんです。
簡単なエピソードを話します。
私には仕事で知り合ったアメリカ人の友人がおり、一緒に対戦ゲームをしていました。
ふとした時に、私が無意識に
「You need to die.」
と言ったのです。それを聞いた友人が非常にネイティブらしい発言だと褒めてくれました。
直訳すると「お前は死ぬ必要がある」となり、日本語だとあまり使わない表現です。
多分同じようなことを日本語で言うとすると、お前を倒してやる!が近いのかなと思います。英語にするとI want to beat.
などになるのですが、やはりこれだとネイティブらしくないようです。
このエピソードの最も重要な点は、私が無意識にネイティブらしい発言をしたこと、その発言を何も考えずに自然に口から出せたことです。この瞬間、私の脳には一切日本語はなく、ただ心の声を英語に変換したのです。
よく日本語を介さずに英語を聞いたり話したりしなさいと言いますが、私はこれができたのです。
同時通訳する人は、日本語で聞いた内容を英語に訳しますが、日本語の文章をそのまま英語に変換しているわけではないです。よく受験で英訳とか和訳ってありますが、あれは、文章を単語や主語、述語などの塊に分け、それぞれ変換する作業ですが、同時通訳でこの作業をしていたらとても間に合わないし、訳せない表現が出てきたら、そこで詰みます。
例えば、「彼は、まるで江戸っ子のようだ」という発言が出てきた時、He is like Edokko.となりEdokkoの英訳が多分思いつかないです。でもこれでは、相手に意味が伝わりません。受験英語のように日本語を介した英訳では太刀打ちできないのです。
もし、江戸っ子と聞いて、心の中に文脈からけんかっぱやいことが伝えたいと解釈すれば、He is easy to anger.と訳し、彼は怒りやすいなどと表現するでしょう。江戸っ子という言葉から、彼の性格を心でイメージし、それを英語で表現するのです。その時、表現するための言い回しを知っておく必要があります。逆に言い回しや単語を知っていれば、自然と心に描いたイメージを英語で表現できるようになります。
多くの英語で躓く人は、一旦心で考えたことを日本語にしてから、その日本語を英語に直しています。これだと時間がかかるし、江戸っ子のように英語で表現することが難しい日本語にしかない単語などがある結局英語に訳せず、話せないことになります。
日本語を話すときも一旦別の言語で表現してから日本語で言ったりしないですよね。心で考えたことを日本語でそのまま表現しますよね。英語を話すときも、心の声をそのまま英語で表現すればいいんです。
しかし、ここでの問題は、表現の仕方が分からないことです。
例えば「今日も残業だ。疲れるなあ。」と英語で言いたい時、多くの日本人は一旦、この日本語が心に浮かんだあと、その日本語を英訳しようとします。えっと、残業で英語でなんていうんだっけ?あ!そうだ!overtimeだ。今日もだからalsoかな?とか主語はIだから、動詞仕事するだからworkでI also work overtime today.かな?みたいにやると思います。たかだかこんな簡単なことを言うのに、頭の中でこのようなことを考えていたら、絶対に話せません。相手は待ってくれないですし、別にどうでもいいことだから言わなくてもいいやとなり、結局黙るんです。
このとき、フレーズとして、I have overtime today.という今日は残業です。を普段から聞いて、無意識に使えるくらい覚えていれば、心の中で今日も残業だという気持ちが出てきたら、無意識にalsoをつけてI also have overtime today.という表現が使えます。これは、すでにフレーズを暗記しているので、考えずに即座に口から出てきます。この反射的な動きが英語を話すことにおいて最も重要なのです。
これなら相手がI have overtime today.と言っても、わざわざ訳さなくても、心の中に「あ!今日仕事遅いんだ」と即座に理解できるわけです。リスニングはこのようなフレーズが連続で続きます。知っているフレーズならば、全部訳さなくても心にううっと入ってきます。だから聞き取れるのです。
嬉しいことに、このような英語のフレーズは決して多くないです。ある程度パターン化されており、みなさんがこれらのフレーズを使いまわしています。
もうお分かりですよね。表現集の本を買ったり、Youtubeなので英会話 表現もしくは英会話 フレーズもしくは英語 よく使う表現などと検索すれば山のように動画が出てきます。そのような表現を聞いたり読んだりすることで無意識に理解したり話せたりするようになります。
そして無意識にその表現が入ってきても、使わないといずれ忘れます。しかし人間の脳は、何度も使うと、重要な情報と認識し、一生忘れない記憶となります。
つまり日々隙間時間などに、この表現を聞きまくって、覚えて、オンライン英会話で使う機会を設けるのです。意識しなくても、英語で会話していると普段覚えているフレーズを使うシーンが必ず多々でてきます。その都度覚えた表現をアウトプットすると、自然と日本語など使わずに聞き取りと話すことができるようになります。
英語ができない人は、表現を覚えずに、英会話をあり、英訳をしようとして挫折したり、表現ばかり暗記し、英会話などの実践をしないので、使わない知識となっていたりと中途半端なんです。
是非日々1個でも2個でもいいので、できれば毎日なんらかの表現を暗記し、週1~2回でもいいので以下のようなオンライン英会話で使う練習をしてみてください。
この勉強法を続ければ確実に英語が話せるようになります。
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