建売の安物フローリングの見た目に騙されないで!

最近の建売住宅を何百と見学しておりますが、ほぼ100%の確率でシートフローリングというものを使用しております。まずは以下の写真をご覧ください。

写真だとより分かりにくいかもしれませんが、見た目は本物の木でできた無垢のフローリングに見えますよね。実際、建売を購入するまで、フローリングが本物の木だと思い込んで購入している方も多数おられると思います。

はっきり言いますが、これは完全な偽物です。というより表面は木ではなく、カラープリントされたシールです。よく100円ショップなどにリペア用の木の柄のシール売ってあるじゃないですか。このシールを高耐久にして、合板の上に貼り付けたのが、このシートフローリングということになります。

つまり、表面にシールが貼ってあるだけなので、上から重たい物を落とすと、表面のシールが破れ、中の合板がむき出しになり、非常にださいことになります。

出所:https://belcasa.jp/flooring-variation/

ミルフィーユのように何層にもなっているのが分かると思います。下が合板と言われる素材で、簡単に言えば薄くスライスした木を何層も接着剤でくっつけた木の板になります。強度が高く安価なため、フローリングで多用されます。

表面のシートが本物の木のようにデザインされているため、見た目は本物の無垢のフローリングのように見えますが、触ってみるとシールのようなものなので、つるつるしており、無垢床特有の肌触りや香りや凹凸の美しさ等は一切ないです。しかもシールなので水をはじきますし、汚れもすべて表面に付着するので、すぐに汚れが目立ち、歩いている時も素足だと、足裏の汗が床に付着し、ペタペタ言ったり、足裏がひっつく感覚が本当に気持ち悪いです。

夏場などは素足で歩くと、足の汗が床に付着し、足跡が残る時もあるので、素足で歩きたくなくなります。

我が家も以前はシート系フローリングを使っていましたが、見た目も無垢床と比べると安っぽいですし、肌触りが本当に気持ち悪いです。夏場は素足で絶対歩きたくないので、靴下をはいたり、スリッパを絶対はいていました。また、床の汚れが付着して、不衛生で毎日拭き掃除しても汚い感じがして床に寝そべるなんて想像できませんでした。

さらに冬場は表面のシートが冷え切っていて、歩くと寒いので、スリッパ必須でした。

最後に最大のデメリットは、破れた時に補修が不可能な点です。プロがやれば直せるようですが、費用もかなりかかりますし、日々小さな傷が無数につくので、諦めている方がほとんどだと思います。

出所:https://ameblo.jp/sghfvkk/image-12769526548-15188726171.html

このように表面のシートが破れたら、中の合板がむき出しになります。

めちゃくちゃ目立ちますよね。メッキが剥がれた感じですね。10年くらい暮らしていると家じゅうの様々なところに、ここまで大きくなくても小さなこのような傷が無数にできます。

スマホ落としても破れますし、とにかく尖ったものや重い物を落とすと絶対に傷がつきます。

お子さんがおられる家庭などはトミカの車や重たいおもちゃなどを落とせば一発で穴が開きます。我が家でも任天堂Switchを落とし、丁度角が床にぶつかれば悲惨な状況になります。

シート系フローリングをご使用されている家庭は、だいたい築20年くらいで張り替えを検討するようです。理由は、壊れたからではなく、あまりに表面がみすぼらしく見えて耐えかねての交換が多数のようです。

新築で選べるなら間違いなく無垢材がおすすめです。以下はオークの無垢床です。

ちなみにオーク柄のシートフローリングは

出所:https://diystoreyoko.com/shopdetail/000000000403/

となっており、比べると立体感などが全く違いますよね。表面の凹凸がありますし、1枚1枚が別物なので、比べれば本物と偽物が一目瞭然です。

オークは広葉樹に分類され、特徴としては固く頑丈です。その代わり、針葉樹の杉や檜と違い、少し触れた時に冷たく感じることと、価格が高めというデメリットがあります。それでもオークはすごく人気の床となっており、なじみのあるデザインだと思います。固いので傷がつきにくく、重たいものを落としても致命傷にはならないです。

次に年数の経過したパインの無垢床を紹介します。

オーク床に比べ、傷がつきやすいので最大の特徴で、柔らかく暖かいのも特徴です。

無垢床は時間経過とともに色が変化していくものが多く、パイン床は数年でこのような飴色に変化します。

無垢床で選ぶならパインは最も安価な床の1つであり、建売住宅等でもたまに見かけます。

新築時はこのように白い色をしています。この感じにほれ込んで購入しても数年後にはあめ色のパイン床に変わります。この色の変化を理解しておく必要があります。

とはいえ、どの無垢材にも言えることですが、

・傷つけても補修可能

つまり、金太郎飴のように1枚板なので、表面汚れたり、傷ついたりしても削れば元通りになります。

凹みは、濡れた布の上からアイロンかければ蒸気で木が膨張してある程度元通りになります。

この動画で紹介しておりますが、アイロンで簡単に補修可能です。

また、様々な汚れや傷も以下の動画のとおり補修が可能です。

傷の問題がクリアできるなら、使い勝手はかなり良いです。

足触りは最高で、歩いて触れるだけでも気持ちいいです。シートフローリングとは雲泥の差です。

ただし、オークなどの広葉樹の床は、固いため、パイン、杉、ヒノキなどの針葉樹の床と比べると感触としては少し冷たく、固いので気持ちよさは3割程度になってしまいます。踏み心地重視ならばパイン、杉、ヒノキに軍配が上がります。

あとは無垢材は表面に天然のオイルを塗っておけば、汚れが付着しにくいですし、水をこぼしても、シミになりにくいというメリットがあります。日々の手入れは、乾いたタオルで乾拭きと掃除機で良く、月に1回程度固く絞ったぞうきんで水拭き、年に1回~2回程度天然オイルを塗ると良いです。

無垢床は手入れが大変という意見がネット内では散見しますが、正直シートフローリングの方が日々の掃除が大変なので、乾拭きで汚れがほとんどとれる無垢床の方が手入れは断然楽です。

最後に私のお勧めの無垢床を紹介します。

ずばり、ヒノキ床です。

これは、我が家の2年程度経過した時のヒノキ床ですが、ヒノキは杉やパインに比べると多少固さがあり、独特の香り等の影響もあり、防カビ、防虫、防菌の作用が強いので清潔に保つことができます。

ヒノキってお風呂などでも使えるくらい水に強いので、カビなどが生えにくいです。しかも硬さがある程度あるので、傷に杉やパインに比べればつきにくく、暖かさもあるので、オークなどの固い床と杉などの柔らかい床の中間にあるような床材です。価格も中間くらいで、予算が許す限りは杉やパインよりヒノキがお勧めです。

我が家は、当初シートフローリングで肌触りや表面の傷みに我慢ができなくなり、ヒノキを上張りしましたが、結果大正解でした。興味のある方は是非シートフローリングではなく無垢床をご検討ください。

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