新築購入マニュアル② 高気密・高断熱住宅とは



冬に何着ますか?ダウンジャケットって暖かいですよね。

あれは、表面が空気を通さない素材になっていて、内側には綿が沢山詰まっています。

綿は空気を沢山含んでいるので、包まれると暖かくなります。

ほとんどの人が認識していないと思いますが、空気って熱をほとんど伝えないんですよ。

例えば、やかんの取っ手はプラスチックか木製になっていると思いますが、あればアルミ部分がめちゃくちゃ熱くなって触れないから、つけているのですよね。つまりアルミに比べて、樹脂や木は非常に熱を伝えにくいのです。1000倍くらい違います。

でももっと熱くない方法は、手を離すことですよね?やかんと手の間に距離ができれば、その間には空気があって、空気は熱を遮断する力があります。空気は最高の断熱材となります。つまり体温が外に出ようとすると、綿の中に含まれている空気が外に伝えないようにしますので、暖かい空気が体付近を対流します。そして、綿の隙間から暖かい空気が外に出ようとしても、外側のビニール素材が空気を通さないようにします。これが高気密です。

高断熱だと熱を通さない、高気密だと暖めた空気を通さない。

高気密低断熱(ウインドブレーカー)だと、暖かい空気自体は通さないが、空気中の熱が漏れ出るので、いずれ中の空気が冷やされます。

低気密高断熱(セーター)だと、熱を保つのですが、熱が含まれた空気自体が外に漏れ出ます。

これは住宅でも全く同じことが言えます。家の隙間をすべて塞ぎ、家じゅうを分厚い断熱材で包めば、高気密高断熱住宅となり、夏の冷えた空気をいつまでも室内に保ち、冬の暖かい空気を長時間室内におくことができます。

最近のローコストは、低気密中断熱住宅です。隙間だらけで、断熱材も厚さが足りないので、部屋で暖めた空気をある程度は断熱して、部屋の中に保とうとしますが、断熱能力が足りないので、結構な勢いで熱が外に漏れ出ます。さらに隙間から暖かい空気自体が出ていき、その代わりに冷たい空気が入ってきます。穴あきの薄手のダウンジャケットってところですかね。

一般的なハウスメーカーの新築なら中気密中高断熱です。そこそこ穴のある少し厚手の

ダウンジャケットです。ローコストと比べればかなり良いです。

最近流行りの一〇工務店なら高気密高断熱です。素人の方は、良く分からないけど暖かいからという理由でこの会社を選ぶ例がかなり多いです。この観点で言えば、間違いないですが、とにかく高いです。同等な家を地元の工務店などでもっと安く建てられる可能性は十分にあります。

正直高気密高断熱な家になると、相当快適になり、さらに光熱費が抑えられます。

住んだことない方には想像できないかもしれませんが、昼間の日射だけで、真冬でも

室温が20度超えます。

例えば外気温5度で、無暖房の状態で、朝の時点で15度だとしましょう。朝日が昇り部屋に日射が入ると、すぐに室温が上昇を始め、数時間後には20度まで上がり、そのまま23度くらいまで上がります。夜になり、外気温が0度になっても室内は21度くたいを保ちます。

また、朝になっても18度くらいを保ちます。

人によっては、晴れていれば、真冬でも暖房いらないとなります。

光熱費はローコストで冬は25000円くらい、高性能だと15000円くらいになります。たかが1万円の違いと思うかもしれないですが、生活しているとかなりのストレスですよ。まず寒いと思ってエアコンつけるんですが、まあ電気代がかかるんで気になるんですよね。それ自体がストレスですし、エアコンつけてもやっぱり寒いんですよ。それで設定温度上げればどんどん電気代上がっちゃうんで、結局我慢するんですよ。でも25000円かかりますからね。高性能だと、エアコンなしでも日射だけで結構暖かいんですよ。そして、エアコンつけても性能いいので、すぐに暖まるんですよ。そうするとつけっぱなしでもたいして電気代かからず暖かいんですよ。一生の問題ですからね。この快適さに1日500円払っても十分価値ありますよ。だって5人家族なら1人当たり一日100円で快適な部屋に過ごせるんですよ。この快適さに1か月1万5000円の価値があるってことになります。

ここを理解してから家探しを始めると一気に違って見えてきます。

つまり家は見た目ではなく性能だということ。もちろん見た目も重要ですが、同じ見た目で価格差があるなら多くの場合は性能の違いだということです。



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