持ち家を長持ちさせる方法


家はなぜ傷むのでしょうか。実は住んでいないと劣化が早いといいます。一見使っていないのになぜ?と思うかもしれませんが、住んでいない家でも室内に溜まった湿気が行き場がなく対流して、隙間から入ったほこりなどが溜まり、放置されることで家が腐ったり、汚れたりします。やはり窓を開けるなりして、空気を対流させることで、古いほこりや水分を入れ替えます。ほこりも水も腐っていきますからね。実際空き家も定期的に掃除に入って、窓を開けるなどすれば、長持ちします。
では本題に入りましょう。まず、汚れを3つのカテゴリーに分けます。気体の汚れ液体の汚れ固体の汚れ
多くの人は掃除と聞くと、固体の汚れを想像しますが、実際優先度が高いのは、気体の汚れで次が液体の汚れ、最後が固体の汚れです。では具体的な掃除方法ですが、固体の汚れは、主に掃除機で行い、こびりついたものはぞうきんなどでふき取ります。皆さんがイメージする掃除ですね。これは、数日さぼってもさほど影響ありません。要は急ぎではないということです。次が液体の汚れです。主にキッチン、お風呂、トイレ、洗面所ですね。原則毎日の掃除が必要です。さぼっても2日に1回はやらないといけません。というのが、固体の汚れと違い、液体の汚れは放置しておくとしみになったり、カビが発生したり、夏場だとすぐに虫が湧きます。固体の汚れも2週間くらい放置していると、カビがはえたり、虫が湧いたりしますが、液体汚れほど早くはないです。これはみなさんの感覚通りだと思います。しかし、これらの汚れよりも急ぎで対応する必要があるのが気体の汚れです。空気中の汚れは、呼吸によりダイレクトに体内に取り込まれます。また空気中の二酸化炭素濃度が基準値以上になると、健康被害がでます。空気の汚れは、ほぼ常時行う必要があります。理想は常に窓を開けておくことですが、防犯上、夏冬の快適性、音漏れの問題、雨風の侵入等、窓を開けることにはデメリットが多いです。PM2.5や花粉が多い季節は、逆に窓を開けることで室内の空気が汚れることもあります。
では、常時空気汚れを掃除するにはどうすれば良いか、これは各部屋に換気システムを導入して、常時換気を行うしか方法がありません。理想的なのは、第一種換気システムを導入し、各部屋をダクトで繋ぎ、常に新鮮な空気が各部屋に流れるようにするのが最適解ですが、価格が高いのがネックですし、既にお住まいの家に追加で導入することはほぼ不可能です。少なくとも今の家では、各部屋に給気口があるはずですから、例え寒い季節でもしっかり開けて外気を取り込んでください。例え開けることで室温が下がっても暖房などで調整してください。暖房代が余分にかかりますが、それ以上に空気を新鮮に保つことは重要です。大切なものは目に見えないといいますが、空気がまさにそれです。最も優先すべき空気の掃除が目に見えないために最も軽視されます。よくしっかり掃除されている家に行くことがありますが、大抵空気の管理はできていないことが多いです。
入った瞬間に空気が重たい家が多く、全く換気ができていない家がほとんどです。空気の汚れは健康被害だけでなく、家の劣化にも最も影響を与えます。正直、固体や液体の汚れが家の構造体に影響を与える場合は、ほぼ皆無です。水回りからの水漏れなどはありますが、基本放置しないですし、掃除とは別問題です。まあ、汚れからかびが繁殖し、カビがシロアリを呼び、シロアリが構造体を食べたり、かびが壁内に浸食したりという例はありますが、本当に何か月も掃除していない場合などで、見た目ある程度綺麗にしている家庭では、固体や液体汚れが家の寿命に影響を与えることは正直少ないです。しかし空気の汚れは、ダイレクトに構造体に影響を与えます。まず、換気をせず、室内の湿度が上昇すると、壁内や小屋裏で結露が発生します。結露が続くと壁内にかびが繁殖します。そのかびや壁内結露により構造体が腐ります。そして雨漏りや地震による倒壊に繋がります。またジメジメした環境を好むシロアリがやってきます。家は、雨漏り、シロアリもしくは地震により壊れます。空気が汚れると雨漏りとシロアリという家をダメにする2大原因の直接的な引き金となります。
家を長持ちさせて住む人の健康を考えるなら、まずは、空気の汚れを意識して家を掃除してください。

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