私は損することが大嫌いです。
どんな買い物でも損をした瞬間にすべて台無しになります。例えば100円のお菓子を買うにしても、20円引きで買えれば得した気分になりますし、少額でも得することは気持ちいいです。逆に、買った後で、財布に20円OFFのクーポンが入っているのを見つけた時は絶望的です。たかが20円なんですが、買ったお菓子への喜びが一気に冷めてしまいます。
住宅購入は人生で最も高い買い物であり、このような人間の心理を研究しまくってる感があります。
つまり、住宅販売側は、いかに買う側に得した気分にさせて、高い買い物をさせるかに力を入れているわけです。
よくある手法は次のとおりです。
・初回の見学や相談時に1万円程度の商品券を進呈
・契約したら100万円引きなどの特典
・サービスでつくカップボードや浴室乾燥機などの特典
・大幅な値引き
・超高気密高断熱による省エネや太陽光発電による売電収入のシミュレーションから維持費を安く見せてお得な住宅ということをアピールする
人間は不思議なもので、いつもの金銭感覚で把握できる金額には敏感になりますが、あまりに高額になると感覚がマヒして正常な判断ができなくなります。また得をすると財布のひもが緩み、無駄遣いをします。
目の前に4000万円の住宅があり、その購入について相談をしているときに1万円の商品券をもらったり、50万円相当のカップボードを無料でつけるとか、100万円の値引きをするとか、買った後は月2万円かかっていた光熱費が0円になるうえ、1万円の売電収入が得られるとか聞いて、一気に得した気分かつ、普段の金銭感覚では、価格比較もできない4000万円の家を3800万円程度に200万円も値引きされて、お得な気分になって買うわけです。
よくよく考えてみてください。多分ほとんどの住宅購入者は、住宅会社にとって特別でもなく、ほとんど皆さんが同じような待遇を受けているはずです。それでも住宅会社の社員は高給でかつ、会社はどんどん成長しているということはどうゆうことかわかりますか?
住宅会社の利益源はお客様です。結果的に得をしているのは、住宅会社です。つまり結果的に損をしているのは購入者です。
実は住宅会社には山のように冷やかしがきます。初回の1万円の商品券ほしさに、全く買う気のない客が山のように来るのです。そこには数時間営業がつき、1万円の商品券も奪われるので、会社にとっては大損失です。よって、この損失分も住宅購入者からいただくわけです。購入までにしたサービス分、値引き分もすべて住宅価格に込々で売り付けてきます。
よって、ほとんどの人が購入後、冷静に判断できるようになったとき、中古物件が異常な安さで売りに出されているとき、高額な家のローンが高額で、光熱費などで節約できても、結局家計が厳しい現実を知った時に、もっと冷静に判断して、割安な中古物件を買ったり、もっと必要最低限のお得な家を買えばよかったと多くの人が後悔しております。
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